蒲団の取り合い

自転車のブレーキ鳴いてうそ寒し

朝方がずいぶん寒くなった。

寝入る前の夜はそうでもないので夜具はかけない日が続く。ただ、夜中に寒さに目覚めていざ夜具をかけようとしたときにかぎって次男猫が夜具の上に一文字で寝ていたりして、結局朝までちぢこまっているしかなかったり。
眠りが浅かったせいか昼食を食べたら眠くて仕方がない。
かくて今日も猫と並んで昼寝タイム。

取りつく島

うそ寒やぴしゃりと話たたまれて

話が続かない一言というものがある。

「ああ言えばこう言う」ならば答が返ってくるだけ話が続くのだが、一言でぴしゃりと話をたたんでしまわれては黙るしかない。とりつくしまもないとはこういうときだろう。
味気なき気分だけが残って、気まづい空気に支配されては、再度話を始めようとは思わなくなる。

晩秋

うそ寒や稿の三行削られて

2枚程度書けと言うから2枚プラス3行書いたものを出した。

なんとかページに納めてくれるだろうという甘い期待は裏切られて、編集のほうでカットするという。
どこを削るか、もしかしてここは譲れないという部分だったらいやだなあと編集者任せと言うのもなかなか残酷なものだと思う。
もとは字数以内に納めなかった自分が悪いのだが。
仲秋の名月も終わると、もう晩秋である。
朝晩ずいぶん涼しいというより、むしろ薄ら寒い日が続くようになった。

縮こまる

うそ寒の膚を心をつつみなく

季節にしては寒い日が続く。

一番困るのが、夜具、寝衣である。
急に厚い蒲団にくるまるのもどうかと思うし、冬のパジャマを着るというのも気が早すぎるような。
で、朝方まんまるくうずくまっては目が覚めたりしてしまうのである。
そろそろ観念時とは思うが、また暑さがぶり返すという話もあり、もう少しもう少しと我慢する毎日である。

貧脚

うそ寒や正常しめす血圧値

一月分の薬をもらいに、月一回の医者通い。

血圧は自分でも驚くほど安定している。70-120というのは、もう何十年ぶりなんだろうか、とんと記憶にもないくらいの低位安定値である。「激しい運動でも何でも好きなことをして体を動かしてください」と言われて、午後からまた傾斜のきつい道の散歩に出かけた。息はあがらなくなったが足の方がよっぽど弱っている。急坂散歩は毎日続けたほうがいいかもしれない。