出囃子や師匠いつもの咳ひとつ
かりんとう飴含みしままに咳きにせく
咳きにせく花梨の飴をしゃぶりつつ
指揮台に向きを直して咳払
昨日は「嚔」だったので、今日は「咳」で。
昨今は、何とか菌とかウィルスとか、アレルギー源とか、とかく気にしなければならない類いがはびこっているようで、風邪も引いてないのにマスクをする人が増えているらしい。街を観察していると、いかにマスクの人が多いかあらためて驚かされる。
潔癖症の人にとっては、人の触った手すり、吊革はおろか、空気さえ共有したくないらしい。そんな人のそばでくしゃみやせきをしようものなら、露骨に嫌な顔をされるんだろうなあ。
顔の大半はマスクに隠れているから、表情は読み取れないだろうが、きっと不快に思っているに違いない。「寛容と忍耐」がもはや美徳でもなんでもなくなって、「キレル」「ムカツク」が市民權を得る時代のようだし。
掲句に戻って。ホールでのクラシック演奏ともなると、指揮者がタクトを振り上げた瞬間咳やくしゃみは怺えるものと相場は決まっているが、その緊張感から解かれるせいか、楽章の合間となると会場のかしこから咳払いがわき上がるというのも定番の光景。
たとえ咳や嚔が止めようがなくても最低限に抑えることは可能だが、最悪なのが携帯電話の電源切り忘れだ。コンサートに限らず、人のことは言えない面があり心したいと思う。
コンサート会場や映画館などの雑音(咳、くしゃみ、着信音)は気になりますね。
今日、本当に今年最後の映画を観ている時、隣で咳き込む人が。
風邪引き以外は滅多にマスクをしない私(マスク嫌い)は思わず顔をそむけたくなります。
最後最後と言いながらその後三本も映画を観てしまった罰かしら?
どうか感染していませんように。
ちなみに今日の映画は「うさぎ追いし」(山極勝三郎物語)良い映画でしたので紹介しておきます。
信州上田出身の病理学者の実話に基づく映画、最後にいいものを見て今年も満足満足!!
映画に明け映画に暮れた一年でした。
そして二年以上風邪も引いていないのがちょっぴり自慢。
これも毎日体操教室に通っているおかげと感謝感謝。
年の瀬に「忙中閑あり」。
映画の紹介をありがとうございました。好きな映画を心ゆくまで楽しいことですね。
さきほどたまたまチャンネルが放送大学に入り、「和歌文学の世界」を見ることができました。
一回目は、「歌枕」、「時雨」など思わず引き込まれそうな講義で次回が楽しみとなりました。
万葉、古今、新古今などさまざまな歌集から例歌が紹介されて、そのどれもが秀歌。
お勧めします。