あすなろの籬づたひの笹子かな
初笹鳴きというのだろうか。
やっと暑い夏が終わったばかりというのに、早々と律儀に鶯が低地に降りてきたようだ。
本格的な冬鳥の季節にはいささか早いこの時期の一番乗りとなった。
古墳と公園の花の広場を隔てる垣根が背の高いヒバで、冬になるといろんな鳥がひそむようにして楽しませてくれる。
垣根の密度が高いので簡単には姿を見つけられないが、少しずつ移動している模様は声の移動で知るしかない。そう、この鳥は簡単には姿をみせてくれない鳥で、たとえ姿を現しても地味な色合いで背景に溶け込むので見分けが難しいのだ。
本物の鶯色とはほとんど灰色と言っていいくらいで、日に当たる角度によってかろうじて緑じみたように見えるだけだ。
来春2月末くらいに初音が聞けるまでしばらくは笹鳴きの季節である。
鶯だって、春の到来が待ち遠しいのに違いない。明日こそ、あしたこそ、と笹鳴くのである。
一足早い冬の到来である、
あすなろの木にもう鶯ですか、年内に鳴くとは驚きです。
明日こそ、あしたこそと鳴くのを楽しみにしているのでしょうか?
実家の庭にあすなろの木(ヒバ)があります。
子どもの頃は枝ぶりも形も見事でしたが寄る年波と手入れも行き届かず数年前にすべての枝を払ってしまいました。
ヒバは手入れが難しそうですね。刈り込みの腕がないと鬱陶しいほど伸びてしまいます。
「あすなろ」は「明日こそ檜に」と上昇志向を示す言葉として使われますが、一度目にしたときは真っ直ぐ伸びる立派な大木でした。檜と見分けがつきません(笑)