積雪を近江の友に尋ねけり
JPCZと言うそうだ。
「日本海寒帯気団収束帯」はにはかに注目というか気象情報にやたら出てくるようになった用語だが、大陸の長白山脈方向から吹き出す寒気が二手に別れ、それが帯状の長大な対流雲となって山口から北陸方面へ伸び出す。これによって強烈な低気圧が形成されたりして、大雪をもたらすらしい。
福井嶺南地方から伊吹、岐阜へと伸びると時には名古屋、三河地方まで積雪をもたらす。今回の大雪もこれだそうで長浜の句友によると70センチ以上の積雪があったという話だ。夕べのうちに峠は越したようだが、雪国はこの後がまた大変なのである。
俳人はやれ雪解水だの、斑雪だの、風流を気取るが現地に住む人々の苦労までは思いがゆかない。
私が幼い頃住んだ北陸では、母はいつも雪解けの季節が嫌いだとこぼしていた記憶がある。いま思えば子供にとってはソリ遊びなどまだまだ魅力ある季節でそんなことは一ミリも感じた覚えはないが。
JPCZ知りませんでしたがこの所の日本海側の異常な積雪はこのせいですか。
山陰から北陸を経て東北まで伸びて発達する低気圧は強力なんですね。
衛星画像でくっきり見えるくらい。今回も前回もその延長線上に伊吹がありますね。
積雪を近江の友に尋ねけり
じわっと来る(?)好い句ですねぇ。
“大雪”がTVで報道される際、最近は、北近江の米原がよく映像になりますが、実は米原市に併合された「虎姫」は親父の実家。墓も虎姫にあったのですが、お袋が(京都で)亡くなった際、京都嵯峨に墓を建て改葬。以来、虎姫に足を運ぶことがほとんど無くなりました。
あの辺りは、昔から雪がとっぷり降る所で、虎姫の隣の高月に渡岸寺と言う観音さんがありますが、駅から線路越しに寺の門が雪の中から飛び出したような光景は忘れがたく、大雪の報道があると真っ先に浮かんできます。
これ、子規の句の換骨奪胎ならばいいのですが、パクリです(笑)
いくたびも雪の深さを尋ねけり 子規
カリエスで床から動けない身を冷静にながめています。
虎姫と言えばたしか甲子園に出た学校があるところ。思い出深い土地、心の故郷なんですね。