授かりもの

鰰の伯耆生まれで肌白で

秋田のものだとばかり思っていた。

米子のK君からのいただきものに他の魚に混じって「はたはた」が入っていた。
それも立派な大きさで肌につやがあり何より魚体が美しい。地元の海で獲れたと言うことである。
しょっつる鍋の具として知られているが、さてどうするか悩んだが試しに水炊きの具として鍋に放り込んでみた。
するとどうだ、一緒に入れた銀ダラに決してひけをとらない美味さ。おまけに染みだしたらしく出汁がきいて鍋自体が一段上の味わいとなった。
身がほぐれやすく、その気になれば骨だって食べられる。鍋以外には酢のものもいただいたことがあるが、こちらは意外にしっかりした歯ごたえだった。いろいろな食べ方や用途があるのも、さかな偏に神を当てる文字からも天からの授かりものということが分かる。
鰰はまた「鱩」とも書く。冬、雷になる頃に上がるからだという。北陸で言う雪起こしの雷である。ますます縁起のいい魚なのである。

“授かりもの” への2件の返信

  1. 魚に神でハタハタですか、読めなかったですがなるほど。
    神からの授かりもの、近海では取れないようですね。
    一度だけ秋田出身の方からいただいた記憶がありますがずいぶん昔の話で記憶があいまいです。
    秋田に行った時にしょっつる鍋を食べているので確かに二度ほどは味わっているはずですがあまり好物ではなかったのか思い出せません。
    この辺では手に入らないようですね。

    1. 独特の風味というか、癖の強い魚です。これは深海魚ならではのものなんでしょうね。食べやすいのは酢漬け。もしかしたら発酵させているのかも知れません。秋田特産市で求めたことがありますが、これはお奨めです。また、はたはたの魚醤は日本三大魚醤として知られていますが、この独特な風味が特別な仕立てになるのでしょう。

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