枯草の束をおざぶのおやつかな
枯草ロールが匂いたつ。
河川敷の草を刈ってこれを、まるで牧場のようなロールにして無料配布する川がある。国土省管轄の一級河川からは大量の草が出るが、これを農家、酪農家はじめとした業務用にトラックで運び出したりするが、個人でも菜園の草堆肥などの需要がある。
春から夏の間に伸びた草を完全に乾かして、しっかり固めたうえで白いポリエチレンのテープでがんじがらめに巻いてあるので、乗用車に乗るくらい小さなロールでも重さ二十キロくらいありそうだ。
もらってきてあるのを菜園の隅っこに摘んであるので、野良の休憩の腰掛けにするのに具合がいい。
今日はその一巻きを畝に拡げるためにテープをほどいてみたら、上手い具合に発酵が進んでいて甘酸っぱい乳酸菌の匂いが辺りに広がった。
これを一冬畝の上に寝かせてさらに発酵をうながすと、夏野菜の植え付け頃にはほどよく腐熟していい自然の堆肥として安全な肥料になることが期待できる。
通りがかりの菜園仲間からは一体何をやるのかと興味津々の眼で見られているが、なんとかうまくいくように願いたいものである。
刈り取った河川敷や堤防の草をそのように利用しているのですね。
我が町はどのように利用しているのか考えたこともありませんでした。
有効利用ですね。
同じ一級河川でも当地の大和川では業者引き取りで処理されているようです。地域によって違うようです。
枯草の束をおざぶのおやつかな
おざぶ。
好い響きですね。よそのウチに行くと、まず「おざぶ、ひいてんか」と言う声が聞こえたものです。マンション暮らしになると、ざぶとんそのものが消えました。今は、何かな?「クッション、おいてんか」かな?
所で、おざぶって、京言葉ですよね?
調べると女房言葉とありますから、やはり京発祥なんでしょうね。いまは女性に広く使われているようです。
俳句には季語が必須ですが、京の伝統、しきたりなどが大変多く含まれています。伝統俳句とされるものにはんなりとした句が多いのもそういう背景があると思われます。