掃け雲に薄ら日もるる冬菜畑
気温が低いながら穏やかな日である。
空をあおぐと飛行機雲がうすく広がったのかどうか、うっすらと掃け雲が広がっている。
それらを通してさしてくる日射しは柔らかく、枯芒や畑の葉物などをきらきらと輝かせている。
今日から学校は冬休みに入ったようで子供たちの姿もあまり見ないし、行き交う人もこの寒さではさすがにまばらだが強ばった体をほぐすためにも短い散歩に出た。
合計一時間にも満たない散歩だが、体を温めるには十分で帰ってからもしばらくは体がぽかぽかしている。
昨日の陰の極みを抜けていよいよ春に向かう「陽転」である。あと二月ほどがんばろう。
今朝の冷え込みに耐えられなくて起床とともにエアコンを稼働。
その後は太陽も出て明日は穏やかな日が期待できそうである。
昨日公開となった映画、パーフェクトデイズを観た。
カンヌ映画祭で役所広司が男優賞を受けたという話題作。
寡黙でセリフがほとんどない、想像力たくましくみる。
外国人監督が撮ったとは思えない作品であった。
暮に映画を楽しめるのもゆとりの証し。人間みなそうであればいいですね。
掃け雲に薄ら日もるる冬菜畑
絵画を見るような素敵な句ですね。
「掃け雲」ってどんな雲かと調べたら(?)イワシ雲のことなんですね。でも冬には見ないんじゃない?と思っていたら、先日次男坊に頼まれ、早目の孫帰園のお迎えに行ったら、天空に「掃け雲」が広がっていました。陽が落ちる寸前の暮色の大空にい~っぱい。冬のイワシ雲は弱弱しいのに、そのまた薄ら日がもるる、なんて、とてもファンタジックですね。
「掃け雲」は「巻雲」の意味で用いました。上空の高いところに刷毛ではいたような、箒ではいたような軽やかな白い雲のようです。「すじ雲」「ほうき雲」とも呼ばれたりします。
この時期としては明るい雲で、気分が晴れます。その晴れた空の下で健康に育っている冬野菜たち。主の丁寧な仕事が見えてきました。