しめやかに畑に雨降る寒九かな
寒の入りから九日目を寒九という。
この日の水は一年でもっとも澄んで、しかも体に力をもたらす滋養にあふれているという。
たしかに気温も一年でもっとも寒い時期で、菌の繁殖も抑えられ清酒に用いるには最適の時期と言えるのかも知れない。
また、この日に降る雨は豊穣を約束するといわれる、大変めでたい雨なのである。
昨夜からの雨に濡れて、心なしか下草が精気を取り戻したかのようにしっとり濡れているのが目に映った。
今年は意外に春の訪れが早いかもしれない。
正確には昨日が寒九になるわけだが、降り出したのが昨日だから寒九の雨と言っても問題なかろう。
夜のうちか明け方かはわからないが確かに道路が濡れていて朝刊にもビニール袋がかぶされていた。
寒の入りから九日目を「寒九」、初めて知りましたが昔から寒の水は体に良いとは聞いていました。
だけどなぜ良いのかは知らなかったけどそういう事ことだったのですね。
「寒灸」などという言葉もあります。いかにも効きそうな灸ですね。寒稽古、寒垢離など冷え込みの最も厳しいころのもはや修行ともいえる鍛錬。古来日本人のお気に入りの季節です。
しめやかに畑に雨降る寒九かな
寒九?
中国では寒さを表す言い方の一つに「進九」と言うのがあります。→冬至から九日ごとに区切り、九回繰り返すと、春になる。→ 二九や三九が厳冬時、九九になると、春間近。暖かくなりだすと、「やっと、九九ですね」と言う会話が弾みます。懐かしく思い出しました。
九九、八十一日ということは2月の20日ごろかな。鶯はもう鳴いているし春を肌で感じる頃ですね。