命の躍動

心平の詩口ついて雪間草

雪間に顔をのぞかす植物。

大地が熱を取り戻し、樹木が呼吸が始めるとそこから雪が解けてゆく。
早い場合には、雪間にはもう草が芽吹いていて、確実に春が地の底から湧いてくるのを感じる。
命が輝きを取り戻したのだ。
雪間から滴る水が音をたてて集まると、今度は動物たちの生命が躍動し始める。
冬眠が終わったものたちの合唱もあれば、食うか食われるかの厳しい生存競争もある。
繰り返される生命の消長。
ダイナミックな季節の到来だ。

ふぁ〜

OBのボールころころ犬ふぐり

池ポチャにならずに済んだ。

しかし、ボールはアウトオブバウンドゾーン、OBゾーンにある。
ボールに近づくと、まわりは犬ふぐりや蒲公英に囲まれている。
OBゾーンではないフェアウェイやラフは芝生できれいに管理されているが、それ以外の藪や林の中などは下刈こそされてはいるが自然の植生である。

雪が溶けて♪

湯畑の飛沫巻き上げ春一番

湯気がわあっと襲ってくる。

いつもはもうもうとした湯畑の白煙が、強風で千切れるようにして観光客の顔を覆う。
温泉饅頭を蒸かす湯気も、これまたちぎれるように流れてゆく。

今日は北陸・関東地方に春一番が吹いたそうである。
昨日は北九州に吹いたというから、近畿もと期待したが、案に反して雨模様で風もあまりなく、聞いてたよりは寒い。昨日は15度、今日は12度だから特別暖かい日でもない。
床屋の帰りの首筋が寒い。

機首下げて

一番機定刻通り初雲雀
気象台出し抜きこれが初雲雀
目を皿のやうに手かざし初雲雀

気象台発表より早いかもしれない。

今朝、玄関を出たら頭上で雲雀が啼いている。雲雀一号である。
例によって、目を皿のようにして探しても見つけることはできなかった。
時刻としては、羽田発大阪行きの始発便が着陸態勢をとって盆地の東から西へ過ぎる頃。7時ちょっと前くらいだ。機体にANAという識別ロゴが目視でも充分確認できるほど低空を飛んでいる。

曽我の梅

梅見んと湘南電車のさてどこに

「梅」と「梅見」は別季題である。

梅は文字通り「梅」そのもので、白梅、紅梅、梅林、梅園などを傍題として持つ。「梅見」は「観梅」と同義で春の花見のさきがけ。冬季はこれを「探梅」と呼んで、寒さの中に春を求める行動をいう。
湘南電車なんて今どき言う人はいないだろう。国鉄時代の呼称で、東海道本線の湘南地域を走る車両である。熱海、小田原あたりは暖かいこともあって梅や桜は関東のどこよりも早く咲くし、梅や桜の名所も多い。

庭の枝垂梅は、小田原の曽我梅林に梅見の折、土産に買ってきた苗を下ろしたものだ。かれこれ十年以上も経つだろうか。蕾もまだ固そうで、曽我よりはずいぶん遅れている。

苦い味

宿にして摘みは尽くせず蕗の薹

早いところではそろそろ蕗の薹が膳に載る頃だ。

雪の多いところでは三月頃だろうか。雪解の合間から顔を出して、そこだけ春がやってきているような。
山の宿に泊まるとそんな景色がよく見られる。
散歩ついでに裏山、裏庭に目をやると意外に見つかるものだ。
雪が完全に解けたら、たらの芽も出るし。ああ、早く山菜のあの苦い天麩羅を食いたいものだ。

日替り

梅のよく咲いて鳥来る日替りに
日替はりに鳥来る梅の飽かざるよ

今年は庭の梅の花が長い。

今頃になってもこの冬の寒さを上回る冷えが続くせいだろうが、こんなことは今までなかったような気がする。
蕾状態のものも全体の半数ほどあり、この分では二月はおろか三月上旬までは確実に咲き続けるような気がしてきた。
香りも傍に寄らねば分からないほど微かな種類であるけど、それがかえってこの木の奥ゆかしさが感じられて、今まで素人のさんざんな剪定に痛めつけられてきた割りにはよく頑張ってくれたと思う。
おかげで、毎日のようにやって来る鳥を楽しめる。
ここんところはツグミがよく来るようだ。

お詫び
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