難波より大和入り
せるかな鰯雲
どうやら鰯雲というのは西から東へ広がるものらしい。
というのは、鰯雲は大和川下流のほうから盆地の空に向かって末広がりになることが多いからだ。
たまには、盆地全体を鱗雲が覆うこともあるが、たいていは生駒山地と金剛山地の間の川筋をつたって広がってくる。
鱗雲は典型的な秋の雲だから高度が高いはずなのだが、盆地への入り口でも一番低い部分を選ぶというのは不思議なものだ。きっと関ヶ原のような隘路みたいなもので、そこだけ空気が早く流れるようになって、雲が吹き込んでくるのではないか。
その結果、まるで河口から逆に広がってくる扇状地のような形となって、見事な扇形となるのだ。
同じように西から扇形に広がってくるものに、飛行機雲、筋雲などもある。
盆地からみて大和川は西方へ流れる黄泉の国への入り口でありと同時に、そこから仏教はじめ様々なものが流入・伝来した、世界への窓でもあるわけで、西から広がる川や雲、空に対して大和の人々は特別の思いがあったのではなかろうか。
青をバックに見事に扇を広げたような鰯雲、この秋はまだ見かけません。
難波より大和入りせる鰯雲
鰯雲が灘波から大和へ入る・・・
いいですね~
「せる」の部分は「かな」に変更しました。「状態」を言うと説明になってそれでお終いとなるので、「間」をとってみました。
この扇形に広がる雲の造形、自然のわざには、ただただ見とれるばかりです。
そうか、「かな」も有りですね。
私は先ほど橋の上で「入りたる」なんて考えていましたが・・・
やはり説明になるかな?
「たる」もありますね。いろいろあるということは、逆にこの上中では納まりがよくないと言うことを意味していますので、ゼロから組み直しすべきなんでしょう。
このままでは今年の十句には入れられませんね。
午前11時現在、気温23度、湿度30%。快晴、外は30度を超えるかもしれない汗ばむ陽気。
空には庄内川を挟んで天の川が横たわるような筋状の雲。
その向こうにはトンボが羽を広げたような飛行機の翼のような形状の雲が・・・しばし橋の上から見とれていました。
西日本は半袖の日らしいです。長袖に着慣れていたので、さすがに暑いです。
雲は秋にはもうひとつ足りない感じかな。
大和川ってのは曲者ですね。
鰯雲まで通すんですね。
先週、大阪から大和川を(JRで)遡り、法隆寺駅前で
チャリをレンタルして松尾寺まで行って来ました。
紅葉前で 参拝客は少なく、お寺の方が
マンツーマンで案内してくれました。
詳細は省略しますが、ここの宝蔵殿の仏様は
訪れてみるだけの値打ちがあります。特に焼損仏像の
観音像トルソーは どう表現していいのか。
まず息を飲みます。飲みっぱなしのまま
頭の中に原型のお姿が飛来します。
ああこれが白洲正子も見た『幻』かと
納得した次第です。
自転車であの峰寺・松尾寺へとは頑張りましたね。
それでも、正子の幻と同じものを見られて疲れなど吹き飛んだことでしょう。
足許の斑鳩の里は散策することはありますが、「厄除け」のイメージの感が強い松尾寺はまだお詣りしておりません。
正子の「十一面観音巡礼」をもう一度読み返しています。トルソー像は11月10までの公開なので行かなくちゃね。
正子の「隠れ里」に出てくる葛城の「九品寺」へは今月末にでも行こうと思っていたので、今月下旬はちょっと忙しくなりました。