鰯雲焼けて西方浄土かな
鰯雲潮目をなして乱れけり
今日は外へ出た途端鰯雲に心奪われた。
複雑に乱れながらも一方向へ確実に流れているさまは、まるで目まぐるしい潮目に翻弄されながらも群としての意志を持ったかのようにうねりつつ広がりを見せてくれる。
帰るとなって顔を上げれば、西の空に残った鰯雲が真っ赤に焼けて西方浄土もかくやと思われる荘厳さ。
今日は鰯雲の二度にわたって珍しい態様、変化(へんげ)に遭遇する、秋の好日を賜った。
日々是好日とは禅の考えでは「命あるものにとって明日という日が来るとは限らない この一瞬一瞬を大切にせよ」という教えだそうです。
その日を好日とするために、自ら能動的に佳き日にするよう心がけるのが肝要と。