白昼に色失ひひぬ花茗荷
歳時記によっては「茗荷の花」と「花茗荷」は全く別の植物だそうである。
わがホトトギス歳時記では秋の季語として同一のものとされているのでそれによった。
茗荷自体が半日陰を好み、そのうす暗い足もとにいわゆる茗荷が顔を出すわけであるが、これは「茗荷の子」で夏の季語。地面から顔を出してそこから幽霊花のような色味のない花をつけるのが初秋の頃である。
一日花ということだが、花を天につきだしたように咲き誇っているのを見たことがない。きっと朝早く咲いてはお日様が上がるとともに萎れてしまうのではなかろうか。
まるで喇叭煙管のような花がうなだれているのしか見たことがない。花の色、形ともちょうど芒の根本に咲く南蛮煙管とそっくりである。色素をもたないので薄クリーム色のような、幽霊のような雰囲気をもった花である。であるから、これは虫を呼ぶような花ではなさそうである。根茎で増えるので受粉の必要もないはずなのだが、考えてみれば何のために咲くのか、よく分からなくなった。
茗荷は田舎の畑にもありましたが全く興味がなくどんな花が咲いたのか見たこともありません。
母がいつも茗荷をとっては持たせてくれたのは茗荷の子だったのですね。
幽霊花と言われればちょっと興味がわいてきますね。
よく見ないと気がつかない。それほど地味な花です。花をつけてもあのいわゆる「茗荷」は食べられます。
南蛮煙管に似て何やら怪しげな花です。