着古しの雨に濡れたる案山子かな
このところ趣向こらして人間的な案山子が数体立っている。
稲刈りを目前に控え二週間ほど目を光らせているようで、その効果か、稔りは順調のようである。
すぐ隣は昨日稲刈りが終わったばかりで、稲架にたわわに成果が架かっている。
案山子田は春は一面は紫の蓮華に包まれ、秋はこうして案山子の風景。隣の稲架といい、今の時代に珍しくも光景が一カ所に凝縮しているのが貴重である。
一段高いところにある小学校校舎からは、彼岸花が姿を消した後も昔ながらの棚田の風景を眺めることができるが、子供たちには大きくなってもそれは最早当たり前ではなかったのだということを知っておいてほしいものである。
昔、私たちが当たり前だったことが今やそうではない。
貴重な光景と言うこと、案山子も今やこの辺でみることはありません。
私が案山子を見た最後は飛鳥を旅してhodaka さんとお会いして以来なのです。
あれから10年近く経っているでしょうか?懐かしいです。
早いものですね。飛鳥の棚田の案山子展をご覧になったのでしょう。今も続いていると思いますよ。
着古しの雨に濡れたる案山子かな
最近の案山子、鳥除けではなく、デコレーション的に立っていますね。新横公園に、結構大きな学童用の水田があるのですが、日産マリナスのBlueのユニフォームを着た案山子が、イレブン(11体)、田の外に向かって林立しています。でも、着古しの雨にショボ濡れた案山子の方が、断然、情緒があって好いですね。
新横公園というのは、鶴見川沿いの広大な湿地を拓けたスケールの大きさがすごいですよね。
競技場はマリノスのホームだし、学童用田圃のスポンサーにマリノスがついているのかも知れません。
案山子は昔のようなへのへのもへじタイプは姿を消して、ファッショナブルなものが多いようです。地域興しに案山子展などやるところも多く、どれも趣向をこらしていて案山子と言うより人形展みたいな感じかも。