飛行機雲綿になりけり秋入日
朝と日中の寒暖差が大きい日だった。
薄いとはいえ、やはりダウンジャケットだ。ちょっと歩いただけで汗ばんでしまうのには参った。
この日、先日の中学のクラス会で会ったT君と語らって秋の奈良を満喫した。朝から石上神宮の秘宝「七支刀」が目当ての「大古事記展」、三年ぶりに公開された正倉院、そして恒例の「正倉院展」をめぐればもう午後3時。家に帰り着く頃はまだ日が残っていて、きらきらと輝きながら西の方へまっすぐ伸びてゆく飛行機雲が、やがて風に流されて太い棒のように形を崩していく。
正に大和に移り住んだ特権ですね。いいものを見るというのは気持ちいいですもんね。
益々日が短くなりました。寂しさは「秋の夕暮」ですからね。
「秋の暮」。あまりに名歌が多いですね。蕉風をきどって型を破った名句を詠みたいものです。
「いづこも同じ秋の夕暮れ」ですね。
正倉院展ですか、あれからもう二年もたつなんて信じられない歳月の流れです。
そうこうして今日は10月尽です。
15年前ぶりに正倉院展に来たというK君、前回も「鳥毛立女屏風」がメインだったと大変懐かしそうでした。この屏風絵が取り上げられるのは、この正倉院展が始まって今回でもう5,6回目になるようですが、大体が10年前後のサイクルなので次回にあるかどうか分からない身には毎回見逃したくないものです。