鍾乳洞のある町で

北海道少なきはずの秋出水

災害直後の町長の発言に驚いた。

「台風のピークを過ぎていたので、こんなに雨が降るとは予想もしなかった」。
今では、文字放送、災害アプリなど雨雲を捉えた情報が簡単に得られるというのに、その確認さえ怠っていたことになる。
町長ですらそんな認識では、災害対策本部はいったい機能してなかったのではないかと疑われる。
ここ数年は、いわゆる異常気象多発で、記録したことがないほどの雨、風、波などの警報が盛んに出されている。まして、このたびは数日前から東北地方に初めて上陸する恐れについて警告が出ていたのである。
九州など西日本では雨が多い地方とちがって、相対的に雨の少ない東北や北海道ではこれほどの雨への対策はされてないという。大津波でもそうだったが、今や想定以上の事態が頻発することを念頭に置いておく必要がある。
今日になって、「暗くなっての避難指示は危険で出せなかった」という発言があったが、責任逃れのための付け足し感が否めない。
労働災害の世界では「ひやりはっと」事例も管理項目に入っていて、日常から危険予測能力を高める努力がされているのに、天然災害に対する自治体はどうか。
町名を聞いただけであの有名な鍾乳洞があるところだと分かったが、一日も早い復興を願うばかりである。

“鍾乳洞のある町で” への2件の返信

  1. 今日は防災の日。
    この国は地震の巣の上にあり、台風銀座の下にある。
    八月が逝ってもゆめ怠るな、忘れるな。
    防災の日には、忘災を戒めたい。
    今日の夕刊のコメントが身に沁みました。

    1. 熊本では震度5。日曜日にNHKスペシャルで大災害がテーマの放送があるようですが、普段から防災意識を高めたいものです。

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