いい夢を見ましょう

水先は勇魚の潮よ宝船

宝船を描いた絵を、二日の夜に枕の下に敷くといい初夢が見られるという。

黒潮躍る外洋の宝船だ。串本を巡って熊野灘へ出る。
太地にさしかかるころ、大きな尾びれがあらわれて潮を吹きながら伴走してくれる。
鯨は万葉の昔から日本人の暮らしと深く関わってきた。髭から尻尾まで命を大事に頂くことで、感謝や祈りを捧げながら共存してきたのである。
遊びのために狐を狩るような民族、取って終わりの採取・狩猟民族の末裔から、あれこれ難癖をつけられてはかなわない。

さて、その夢だが、毎晩見ているのは確実だけど、朝になると、さてどんな夢だったやら、さっぱり覚えていないことが多い。
脈絡のない夢だったり、卒検落ちたらどうしよとかの強迫追体験だの、夢に目覚めたときは確かな記憶があるのだが、起き出してしまえばすっかり忘れている。そもそも、夢は眠りの深い底で見るものではなく、白濁した浅い眠りのとき見るという性格からして、霊感ある身なら別として、実生活にはなんの関わりもないことである。精神科医師にとっては大事なみたてとなることがあるようだが。どんなに科学がすすんだところで、人間の脳の働きのメカニズムが完璧に明かされるということはないと思うのだ。
だから、ロボットには俳句は詠めないと断言しよう。

昨夜もきっと夢は見たはずなので、

初夢は夢のまた夢十億円

どうせなら、縁起のいい夢を見たことにしておこう。

“いい夢を見ましょう” への6件の返信

  1. ここ近年にない穏やかな三が日でした。
    例年にない静かな家族だけの新年、いつもは初出勤する長男も珍しく休日。
    揃ってお雑煮をいただき後はいつもと変わらぬ家庭料理。
    初勤行、書き初め、初釜(略式) 初能と初づくし。
    初夢だけがまだです。
    夢十億円、いいですね~
    私は夢で母と会話したいな~

    1. いたって不調法の私はやる事は何もありません。ひたすら寝正月というところでしょうか。
      このままでは、体重管理下に置かれそうです。

  2. 新しい年になりました。
    暖かくて穏やかなお正月でしたね。
    この陽気のせいか、昨年末から白梅がちらほらと咲き始めています。
    こんなことは初めてです。
    寒さに負けず凛と咲くというイメージも変わるのかもしれません。
    今年もよろしくお願いします。

    1. おや、返り咲き、狂い咲きならぬ「あわて咲き」ですね。
      正月早々桜の時期の暖かさだとか。たしかに、この暖かさなら、早咲きの梅が開いてもおかしくありません。
      そういえば、蝋梅などは昨年から咲いているのを見たことがあります。

      桜だって一旦寒いのを潜ってから咲くといいますから、今年はどうなるんでしょうね。

  3. おだやかなお正月でしたね。
    二日箱根のスタートを見て江戸川土手へ初散歩。富士山バッチリはいいとして土手で獲物を食べているオオタカを間近に見る。正に一富士二鷹。得した気分でした。今年もいい年になりそうで。

    一日一句今年も楽しみに見せていただきます。万事よろしくお願いいたします。

    1. 茄子など冷蔵庫にあるでしょうから、三点セット、見事に完成しましたね。

      最近、宝塚お天気ライブというウェブを見つけまして、大峯の山々の位置が分かるようになりました。
      宝塚から見る山
      これによると、南に見えているのは大天井ヶ岳、山上ヶ岳、弥山、八経ヶ岳(百名山で関西一の高さ)などのようです。
      久米の仙人はどのあたりで、美女の腿をみたんでしょうね。いろいろ興味が広がってくるものです。

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