雀始巣

巣作りは嫁が指揮する燕かな

畑の帰り、1羽の燕が民家の軒に入ったまましばらく出てこないのを目撃した。

近づいてみると、なんとそこにはもう1羽の燕がいて、飛んできたものとは明らかに違う声で鳴いている。やや間を置くようにして鳴くのだが、それはまるで相方に対して指示するような感じに聞こえるのだ。やがてまた相方は飛び出してゆくのだが、残った方は巣の形成に専念するのだろうか飛び立とうとはしない。
行きに通ったときには賑やかな鳴き声を聞いてないのでおそらく巣作りの初日だと思うが、住人は果たして玄関の頭上に作るのを許してくれるのだろうかちょっと気にかかるのであった。

七十二候では3月20〜24日は雀始巣(すずめはじめてすくう)。4月5日~9日が玄鳥至(つばめきたる)に当たるので燕の飛来は平均よりは随分早いようだ。

“雀始巣” への6件の返信

  1. なるほど、燕の巣作りって夫婦協力してそのように始めるのですね。指示する嫁さんはもう身籠ってるんでしょうか。

    ウチでも何年か許可してたのですが一度お断りしたら最近は来なくなってしまいました。家主の気持ちに敏感なんでしょうね。

    1. カワセミの例でいうと巣穴作りしながら交尾を繰り返していましたから、燕も同時並行かもしれません。

      住人の話では巣作りを許可したようでした。玄関に段ボールが敷かれています。

  2. 桜の開花だけでなく、燕まで早くも巣作りをはじめましたか。早いですね。
    両親の生まれが海軍兵学校のあった江田島だったので、子供のころよくお墓まいりで父の実家に行きましたが、家の中の鴨居等に燕が巣を作り、よく出入りしていたのをみかけました。島の人たちは大事にしていて、まさに共生でしたね。
    子供心ながら不思議な光景をみた思いでした。
    現在住んでいる地域でも、駅前の商店街の軒下やご近所のお宅の玄関の軒下に毎年燕がやってきて、巣を作り、子育てをしています。それにしても毎年のことながら、南の方からやってきて、ピンポイントで間違えずによく”帰って来る”ものだね。
    ただ気がかりなのは、周辺に田や畑が年々すくなくなり、巣作りに必要な泥を入手する場所が減ってきていることです。河や池等あたりに出かけているのかな?

    1. 家の中で営巣というのは珍しい。貴君のいう共生ですね、まさしく。

      赤道地域あるいは南半球とを往復するんですからね。種の強さを感じます。折角はるばるやってこられた客人だから、彼らの環境がいつまでもと願わずにはいられません。

  3. 田舎では桜だけが咲き遅れて他は何もかもがいっしょくた一気にという感じでした。
    紅白の木蓮、辛夷に連翹、雪柳と。
    実家の庭ではさんしゅゆが屋根の高さまで満開。

    そう言えば子どもの頃実家でも家の中に燕が巣を作り毎日開け放った窓から何度も往復していましたね。
    別に不思議にも思わず何処もそうなのかと思っていました。
    しかも左右二箇所もです。今思うと珍しい光景ですよね・・・

    1. どこも春が一緒になってやってきたようですね。

      家の中の巣というのはのどかな昔が懐かしくなるようなお話ですね。今の家の作り方では考えられないです。

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