春の予祝行事

荒技にカメラたじろぐ事祭
春ごとのカメラたじろぐ砂つぶて

今日は河合町廣瀬大社の「砂かけ祭り」の日だ。
廣瀬大社の砂かけ祭
ホームページにあるように、この行事は農耕作業が順調に進み稲が無事に育つように五穀豊穣を祈願するお祭りである。あらかじめ祝福することでそのことの実現を祈る、いわゆる「予祝」の「お田植え祭」、「春祭り」として、「春ごと」「事祭」に類する祭である。

砂をかけ合うのは雨の少ない大和盆地にあって、よく雨に恵まれますようにという意味があり、砂が飛び交えば飛び交うほど縁起がいいとされるので、その激しさは半端なものじゃない。たとえ見物の傍観者であっても容赦なく砂を浴びせられるので、この日は雨合羽などで頭から完全防備のかっこうで臨まないと大変なことになる。
まして高価なカメラなど下手すると壊されかねない荒っぽさなので、レンズの部分だけ目出ししてあとはビニールなどで覆うなどの対策が必要。

掲句の「事祭」や「春ごと」は関東などではあまり聞かれない季語なのかもしれない。当地では既に1月の頃から各地の神社でそれぞれの「御田植祭」(おんだまつり)が行われるが、この廣瀬大社の御田植祭は別名「砂かけ祭り」の方が有名で「大和の奇祭」のひとつとしても広く知られている。

追)神社ではなくて「大社」でした。さすが勅願の社だけありますね。

“春の予祝行事” への4件の返信

  1. さすが歴史と伝統の大和の地、各種行事のバラエテイの厚さが違いますね。「予祝」という考え方も面白いですね。
    HP見せてもらいました。素朴な荒ぶる祭りの感じがしました。

    1. 同じ関西でも京都あたりの行事と違って素朴なものが多いような気がします。
      遷都の際、寺以外はみんなもってかれて古さだけがそのまま取り残されたような風土がたまらなく好きです。

  2. 面白い行事ですね。
    砂まみれでもみくちゃにされそうです。

    各地には土着信仰に基づいた奇祭があるようですね。
    当近くにも全国的に有名な?田縣神社があります。
    ここは五穀豊穣と子宝を願うお祭りのようですが・・・

    1. 「たがた」と読むんですね。調べると確かに奇祭のようです。

      さきほど、祭から帰ってきました。
      5分ほどの砂かけを都合10回行います。田人も最後には相当疲れてしまったようですが、どうやら消防団の若手らしく最後まで頑張ってましたよ。
      子供たちは終わった後も興奮収まらず互いに砂掛けしあったり。
      巫女さんによる田植え行事も無事すみますと、今度は水田に挿すと悪病や害虫、悪水から田を守るとされる松苗、田餅と呼ばれる小さく切った餅が撒かれます。さいわい最小限の縁起物をいただいて持ち帰ることができました。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください