砂かけ祭 その2

砂舞へば舞ふほど宜し春祭
砂を手に今か今かと事祭
女子記者に砂の洗礼事祭
春ごとや噛むほどに砂浴びせられ
春ごとのどこもみな砂かぶり席
境内をところせましに事祭
春ごとに備ふる砂の堆し
子供らも負けず砂かけ事祭
砂かけの奇祭も春の予祝かな
田人みなファイアマンなり御田植祭
松苗を苗に見立てて御田祭
巫女二人植ゑつつ謡ひ御田植祭
御供を撒いて終了御田植祭

現地に立てば句材がありすぎて幾つでも作れてしまう。やはり人事の句が一番作りやすいかな。

“砂かけ祭 その2” への8件の返信

  1. 砂舞へば舞ふほど宜し春祭
    春事に備ふる砂の堆し

    よい句が読めましたね。
    上記の二句が好きです。
    やはり目の前で繰りひらげられる光景は読みやすいですね。

    山形の上山市ではわらの衣裳をまとった男女に水をかけて商売繁盛を祈願する奇習「加勢鳥」があったそうです。
    砂と水、どちらがいいかな~
    全国津々浦々おもしろいですね~

    1. ありがとうございます。自分でも最初の句が一番好きです。
      さきほど風呂に入っているとき女子記者の句もできました。ローカルな行事は新人記者と決まってるので、洗礼の狙い打ちです。面白い光景でしたよ。
      「加勢鳥」は新聞で見ました。この時期の水は冷たいし、砂かけは1ラウンド5分のボクシングみたいなもので計10ラウンドやりますから双方大変ですね。田人を消防の若手にやらせるのは鍛錬も兼ねてるのでしょうね。

  2. 句がどんどん生まれてくる感じですねえ。
    祭りの手順にしたがって目に映るものを次々に言葉に変えていくとよさそうですね。
    変化していくものが眼前にある面白さが句にもでています。
    これは苦吟ではなく、楽しい句作りだと思います。

    1. できるだけ客観的に眺めるように心がけると、いくつかの情景が見えてくることがあります。そのままを詠んでいけば、そのうちのいくつかはものになるという算段です。多作多捨で。こういうふうに次々に浮かんでくる日は確かに楽しいものですね。

  3. なるほど、そういう風に作句するのですね。一連の句でお祭りの様子がよく分かります。西鶴の一夜二万数千首も多少の誇張はともかくあり得ないことではないかと思いました。

    1. 主観をできるだけ排して。初心のうちはこの方法の方が作りやすいと思います。下手なくせに主観の句を詠んだところで「独りよがり」とされかねません。初心を脱して初めて主観句もさまになってくると。「できるだけ自分を殺す」ように心がけるのがいいようです。
      そういう意味では今回のような「人事」に属する季語を対象に詠むのは比較的簡単ともいえます。これが「植物」など動きが少ないものなら、こんなに数多くは詠みにくいものです。イベントにはどんどん外に出て詠むべし、ということでしょうか。東京にもいろいろ有名な祭や行事が多いので機会は多いと思います。

      1. ありがとうございます。その通りだと思います。花や草木、動きのないものは眺めていてもなかなか言葉が出てきません。「人事」というとドキッとしますが「ひとごと」はよさそうですね。

        1. 季語は「人事」のほかに「天文」「地理」「動植物」とかの分類があります。歳時記の「人事」というのは一般には「行事」と考えていいでしょうね。

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