ほろ苦いもの

四百枚書いて卒業許さるる

卒業式のシーズンである。

高校の卒業式は受験やら予備校受験やらで出席はできず、大学もまた不勉強がたたって必須科目一つの単位がとれるかどうか最後になってやっと紙一重の差で許された。ゼミの方はといえば、これまた内容の乏しさをボリュームで補おうと400枚も書いてやっと単位がもらえたのだった。
そんな状況を反映したのかどうか、卒業式が近づいても実家には案内も届かないというので、心配する母親が急遽上京してくるようなこともあった。

このシーズンが近づくと「卒業できないかも」という夢で目を覚ますようなことが幾度かあったが、さすがに最近はもう見ることはない。

季語「卒業」にまつわる思い出、言ってみれば学生時代の思い出はほろ苦いものがほとんどだが、句に詠もうと思えばいくらでも出てくるような気がする。

“ほろ苦いもの” への6件の返信

  1. 卒業にまつわる思い、全く同感です。青春、学生時代はいつまでたってもほろ苦くそしてほろ甘いものです。
    それにしても400枚はすごい、頑張った証しが残せてよかったじゃないですか。

    1. 卒論書いているうちに、遅ればせに「もっと勉強したい」と思ったのは愛嬌でした。それだけのめり込んだということでしょう。学園闘争で勉強どころではなかったというのも思い出です。

  2. 大学時代のなつかしい思い出(?)ですね。
    大学4年の時は、3年までにほぼ単位は満たしていて、卒論と選択科目が残った程度だったけど、無事卒業できるかどうかは本当に心配だったね。
    まさか留年して親に心配かけるわけにもいかなかったしね。
    でも、メンネルの仲間も皆無事に大学を卒業し、会社人間としても卒業した今だから笑い話(?)として話せるのかもね。

    1. なかには行方知れずの同級生もいるけど、大抵は年金生活に入っててそれぞれの人生。おおむねいい人生と言えるのかもね。

  3. 卒業式はすべてが私にとっては晴れの思い出につながります。
    特に高齢で学び始めた通信制大学は人生で最も勉強したと言える時期で思い出深いものです。
    当年55歳、袴姿の女子大生でした。

    1. 「卒業」が「晴れ」の思い出というのはうらやましい限りです。55歳での新しい「門出」ならなおさら「晴れ」ですね。
      趣味に勉学に、そして体力作りに。充実した毎日とお見受けします。

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