団参の御詠歌和する牡丹寺
真言宗豊山派総本山・長谷寺。
花の寺と言われるだけあって、なごりの蝋梅、寒牡丹をはじめ梅、山茱萸が見頃である。有名な牡丹も一斉に芽を吹いてそれぞれ3センチほど伸び始めたばかり。
今日は涅槃会が行われるというので、地元檀家のお計らいで本堂に参列させていただくことができた。涅槃図は6畳ほどもあろうか、須弥壇の高いところに掲げられているので細かな部分までは見ることはできないが、弟子や、象や鶏ほか多くの動物たちの嘆きのシーンも描かれているようである。
末寺の檀家衆であろうか、愛知県からきたという上下とも白い装束に身を包んだ団参の一行が唱和する御詠歌が礼堂に響き渡るのを聞いて身が引き締まるような思いがした。
いいところに参列できましたね。寒牡丹ってのもあるのですか。四季折々の花寺ですね。すばらしい。
寒牡丹はさすがにもう終わりという感じですが、例の藁苞(わらづと)をかぶせて冬咲きを楽しむものです。やはり、心なしか背は小さめのようです。
4月下旬頃境内の至る所にある牡丹が一斉に開花するとそれは艶やかなものです。同時に、意外に目立たない日陰の石楠花もすばらしいものですが。
長谷寺を訪れるなら、やっぱりこの牡丹の頃と紅葉の頃なんでしょうね。
長谷寺は昔から花のお寺で有名ですが最近では源氏物語関連で興味が湧いてきました。
玉蔓と右近の出逢い、また宇治十帖では都から初瀬への通り道が宇治だったことなどです。
源氏物語に思いを馳せながら花巡りの旅もいいかもし知れませんね。
一般の参拝客が見逃しそうな場所に「二本の杉」があります。一の登り廊を登ってすぐ右に分かれる道をたどっていけばたどりつけます。ほとんどの人は素通りしてしまいますが。
団参の人たちは知立からで日帰りバスで来てましたよ。牡丹の季節にぜひお出でください。