風止まる

白梅のそよりともなく花火照
白梅の花火照してしなだるる

時雨が通り過ぎ、まわりが一瞬ぱっと明るくなった。

長谷寺の登廊の両脇は芽が出かかった牡丹に埋め尽くされているが、日のよくあたった石垣に目をやると、垂れ下がった白の枝垂れ梅がいかにも重そうにぼってりと満開の様子を見せている。そして、メジロの群れがやって来てキリキリ鳴くのはコミュニケーションをとるのだろうか、蜜を吸うのにも余念がなさそうである。

風もない中、撓んだ枝にはまるで熱を帯びるかのように花びらがびっしりついている。時が止まったように枝も花もそよりともしないのであった。

“風止まる” への4件の返信

  1. 数日来の暖かさに誘われて今朝の散歩ではタンポポ、仏の座が顔を出していました。
    さらに雪柳も清楚な花を咲かせています。
    そよりともしない朝景色です。
    来週には南の方から桜便りが聞かれるかもね。

    しかし今日は下り坂、お天気は崩れそうです・・・

    1. 今では冬でもタンポポが咲いてますが、やっぱり春になってからのほうがタンポポらしくでいいですね。来週どころか今日高知で桜開花宣言がありましたね。

  2. こちらは今日、春一番のようです。
     風が唸っているようです。今年は春の花々の開花が遅いように思われます。
     河津桜は満開で、染井吉野の蕾はまだ固い感じです。
     ビオトープにある小さな田圃には、おたまじゃくしがいっぱいいました。

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