かろうじて

屋上にタオル干すなり麦の秋
三輪山の隠しやうなく麦の秋
松ッ阪へ行ってましてん麦の秋

素麺の町。

それなのに、かつて一帯がほとんど麦畑だったという面影はどこにもない。かろうじて大鳥居を望めるところに何枚かの畑があるだけだ。やはりここでも輸入小麦粉に頼るんだろうか。あまつさえ、製品を瀬戸内などにOEMしていたくらいだから、いったん地に墜ちたブランドを取り戻すのはさぞ大変だろう。

スカッと晴れた空に洗濯物を並べるのは気持ちいい。眼下には麦畑が広がっている。それを地上から眺めれば、女帝・持統さんになったような気持ちに。

“かろうじて” への2件の返信

  1. 絵になりますね。
      春過ぎて夏来にけらし白妙の衣ほすてふ天の香具山
    この時代に麦は無かったのでしょうかね。

    もうひとつは素麺。
    青空のもと三輪素麺を干すのはいつ頃だったかしら?

      

    1. 弥生中期には米作とともに小麦も作られていたとか。麺になったのは、室町時代僧の点心として食されていたとか。みんな即席の情報ですが、いずれにしろ大和盆地では歴史は古そうです。
      素麺造りは冬、寒風にさらして干します。

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