さえぎるものなし

この道をたどれば三輪へ麦の秋

先月の同級生句会兼題「道」で首席をいただいた句です。

周辺の山と重なってはっきりとは見えませんが、写真中央に三輪山がみえます。
ショットは磯城郡田原本町、飛鳥川中流域でようやく麦畑を見つけることができました。
というのは、自宅近辺、斑鳩地区などどこを見渡しても麦畑がなく、寂しく思っていたところにこの光景を発見したので思わず万歳して写真に納めたものです。

三輪山のあたりは視界をさえぎる大きな建物もなく、このように遠くからでも山の姿が確認できます。
三輪山のちょうど真西からみた写真ですが、すぐ右手(南)にはかの昔歌垣が行われた海石榴市(つばいち)(桜井市)があり、三輪山からすぐ左手(北)には卑弥呼の墓ではないかと言われる箸墓古墳(桜井市纒向遺跡群)がある山の辺の道が北に向かって伸びています。

“さえぎるものなし” への6件の返信

  1. さすが、ほだかさん、主席にふさわしい句ですね。

    同じ「麦の秋」を季語にしても私目とはやはり格が違います。
    三輪山をバックに雄大な麦畑の広がり。
    古代万葉への道がイメージできてとても良い句だと感心しました。

    1. そういえば、三輪=素麺=麦の三題噺のように受け止める方もおられました。人によって受け取り方がさまざまな俳句って本当に奥深く面白いと思います。

  2. 改めておめでとうございます。
    「麦の秋」を伝える写真も見事です。最近は北海道にでも行かない限りこんな広大な「麦の秋」にお目にかかるのは珍しいのでは。「思わず万歳」の気持ちよく分かります。風になびく麦穂の音が聞こえてきそうです。

    万葉の旅、読み返しました。初瀬・桜井~山の辺の道から万葉集が始まるのですもんね。

    1. 広角レンズの効果もあって、手前の麦畑がより広く見えますね。実際は北海道の大地にはとても及ばない平凡な景色です。
      ですが、やはり大和を代表する山が連なるあたり絵になるように思います。

      おっしゃるとおり、初瀬、桜井、山の辺の道のあたりは古代王朝発祥以来の地でもあり、時間をかけて巡りたいところです。

  3. 句も写真も良いですね。日本の原風景だから心にしっくりくるのでしょうか。昔の本を引っ張り出して読んでいます。「味酒 三輪の山 あをによし 奈良の山の  ~~」。 昨日「万葉集鑑賞辞典」というのを本屋で見つけて買いました。 まだ読んでいませんが、これから少しずつ学んでいこうと思っています。 これからもよろしくご指導ください。

    1. 万葉入門として犬養孝「万葉の旅」(文庫版、平凡社ライブラリ)、米田勝「万葉を行く」(奈良新聞社)などを読んでます。土地あるいは原風景と万葉集という観点で見られるという点で読みやすくて好きです。

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