健やかや遠ほととぎす聞きとがめ
耳はまだ大丈夫らしい。
きょう二日ぶりに畑へ行くと、おそらく信貴山の麓あたりかと思われるがかすかにホトトギスのキョッキョッキョッという声を聞いた。
それはほんとにわずかな声でほかに作業している人に伝えても分からないという。
かすかでいて、しかしはっきりとホトトギスと分かる鳴き声を聞いているとまるで白昼夢のように思えてくる。夜に夢うつつでホトトギスを聞くことが多いが、今日はその白昼版でもあるかのようであった。
ホトトギスは移動性が強いので明日はもう聞くことがないだろうが、いかにも六月の声を聞くようでやはりホトトギスは初夏あるいは梅雨前には欠かせない鳥だと思う。
ホトトギスの鳴き声なんて何年前に聞いたことだろうか?
滅多にこの辺では聞けないと思うが多分私の耳では鳴いていても聞き逃すことだろう・・・
市街地ではさすがに難しいでしょう。
記憶にいまだ残っているのは飛鳥での鳴き交わし。普通移動しながら鳴くのでいつの間にか遠くへ行ってしまうのですが、そのときはお互いに縄張りを譲らないのか、あるいは求愛行動なのか、いつまでもいつまでもつづくのでした。
場所はちょうど天武の藤原夫人が住んでいたあたり、万葉文化館の少し山側。雪の歌を贈りあったことが知られていて余計に感慨深いものがありました。
場所が飛鳥と聞けばホトトギスが鳴くに不足はありません。
確か私が聞いたのは御嶽山の麓、倉越高原だったと記憶しています。