帰省子を送りし夜のしじまかな
娘が発とうという時分になって申し合わせたように大変な嵐が吹き荒れた。
雷と豪雨の中なんとか駅まで送り届けたものの、果たして電車は無事に新大阪までたどり着けるだろうか。
そんな心配をしていたら案の定、電車が止まって予定していた列車の時刻には間に合わないと言う。
Uターンピークの日だから替わりの指定席がとれるかどうかヤキモキしていたが、なんとか振り替え輸送で新大阪までたどり着いて予約ができたという連絡があって肩をなでおろしたのだった。
北の冷気が降りてきたせいか、この時間はもう涼しい風が窓から入ってくるし、虫の澄んだ声も聞こえてくる。
昨日の急な雷雨で気温がグンと下がり久しぶりに楽な夜でした。
とは言えニュースでは落雷の被害が全国的に起き、また新幹線も一時ストップしたりとめまぐるしい日でした。
皆様大丈夫でしたかしら?
自身はしょっちゅう帰省しており何の不思議も感じなかったのですが、はたと考え、帰省する子のいないのに今更ながら思い至りました。
余りにも近くに居すぎて迎える子、送る子がいないのです。
あ~あ、待つ楽しみ、送る淋しさを知らなかったんだ!!
遠方から帰省する子を待ちわび夜を徹しての語らい、孫と川の字に寝てみたい!!
そして濃密な数日、別れの日の名残り惜しさ、味わってみたかった!!
「帰省子」というのは俳句ならではの素敵な言葉です。
自分もかつては毎年お盆や正月には帰省しておりましたし、帰るところがあるというのはある意味「宝」と言っていいでしょうね。
今は帰省子を待つ身と立場は変わりましたが、これもまた「宝物」と言えるでしょう。
雷雨で大変だったようですね。ニュースで知りました。その場に居合わせた不運というのがありますね。昨日は一日中傘を持って出かけていました。遠くで雷鳴、黒い雲、雷雨がくるかと思いましたが、一瞬パラリと降っておしまい。東京湾岸地域は今年雨が少ないように思います。
鉄道模型コンベンションに行き、夜仲間と飲み会でした。蒸し暑い一日だったので、ビールが一層おいしく感じられました。
雨は少ないですか?
夕立がない夏というのもちょっとつまらないですね。
「ひと雨ほしい」と願いつつ、それが叶ったときのほっとするような安堵感や満足感。
ひたすら暑い夏にあって気持ちが紡がれるような心の襞を織りなすことができます。
帰省子、俳句の季語以外にはあまり使われないのかもしれませんね。いい言葉です。
ウチでも賑やかだったお盆が終わりやっと静かになりました。リタイアして初めての夏休み、ペースがつかめました。今後ともじっと当地で帰省子を受け入れることにしたいと思っています。。
帰省子が帰ったあとは、もう夏は終わりに近づいたという実感がこもりますね。
お互いなるべく元気でいて迎えることにしましょう。