火もまた涼し

薄衣の自転車こぎゆく寺の町

奈良町の坂道をごく涼しげに自転車を漕いで行くひとがいる。

薄物の法衣を来た壮年の僧侶で、昼の法事にでも呼ばれているのだろうか。
炎天下をものともせず颯爽とさりゆく姿は、さすがに修行した人にちがいなく、火もまた涼しの境地なんだろうか。

“火もまた涼し” への6件の返信

  1. 近頃のお坊さんは高級車に乗って法事に行かれる人が多いですが自転車を漕いで行くのは好感が持てますね。

    絽とか紗の衣を颯爽となびかせた姿は想像するだに涼しげです。

    1. よほど修行してるんでしょうね、帽子もかぶらずあっというまに走り抜けた姿は好感がもてました。奈良町というせまい街をゆくのは自転車がよく似合ってます。

  2. 自転車に乗ったお坊さんの姿なんて、こちらではまず見られないですね。
    自家用車に乗って颯爽とやってくるのが一般的ですからね。
    奈良の街並みに似合って、微笑ましい感じさえしますね。髪の毛のない頭に直に日差しが当たればかなり頭が暑くなると思うけど、修行の賜物ですかね。

    1. なんてたって寺の町ですからね。檀家をもつ寺ではなく、興福寺や東大寺の修行中の僧かもしれないですが、いずれにしてもこの炎天下を無帽で自転車というのは珍しい光景でした。

  3. 奈良の町というとフラットな印象ですがそりゃあ坂もあるのでしょうね。自転車はキツイ、おっしゃるように修行中かなんかで張り切ってるのでしょうね。気持ちのよくなるいい句だと思います。

    1. JR奈良駅のあたりから春日の山の方に向けてずっとゆるい上りになります。近鉄奈良駅の前の通りは「登大路」という名がついてるくらいです。
      自転車だから下は作務衣のズボンだったかもしれないですね。あまりにも速く駆け抜けていくものだから細かなところまでは観察不能でした。

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