予測不能

冬立つや嵐寄せ来る朝まだき

雷をともなった強い雨音に目が覚めた。

あれは何時ごろだったろうか。ふたたび目が覚めた朝にはもう雨も雷も去ったあと。
昨日は降ったり止んだりの日で、寝る頃にはもう止んだかと思っていたのだが。
今日が立冬だと聞かされても、暖かい日がつづいているので実感はあまりわかない。なにしろ外でも長袖一枚ですむくらいの陽気なのである。
いずれ冬らしい日が来るのだろうが、来たら来たでまた寒い。体の負担を考えると、このちょうどいい暖かさがつづくのがいいのだが、そうもいかない。温暖化というのは予想もつかない気候条件を産む。悩ましい気象である。

光のカーテン

日矢太き細きも降りつ冬立てり

暦通り寒い日だった。

ときおり弱い光が届くものの日射しの少ない日で、日当たりが恋しくなる空模様。
平群の谷を走らせていると、たまたま生駒のやまなみの裾に日矢がさすのが見えた。日矢のさしたところだけが明るく光って、紅葉がはじまったばかりの雑木林を照らす。

盆地のこれからは、足音をたてるように駆け足で冬がやってくるのだろう。

立冬

常よりは長湯してゐる冬立つ日

別に寒いからというわけではない。

浴槽内で苦吟するからである。作句の時間というのはだいたい決まっていて食後1時間ほどしてからだ。おかげで夜のテレビはあんまり見なくなったし、10時頃にはもうやることもなくなって寝付くまではネットサーフィン(古い!)などして過ごす。