駅前タリーズ

タリーズでカフェラテ飲るか初時雨

冷たい雨だ。

ウィンドブレーカーを着てでかけたのが幸いした。撥水効果もあるらしい。雨粒がつぎつぎと当たっては落ちる。
撥水効果のある帽子もあいまってたいして濡れることなく帰宅できた。
街なかならばこんなときスタバかタリーズを探して温かいカフェラテを楽しみたい。店としてはタリーズのしっとりした雰囲気の方が好きだ。スタバはいかにも通りすがりのひと向けの、だれもお喋りしない雰囲気があってゆっくりとコーヒーを飲む気になれない。
冷たい雨に当たったときは、タリーズのカフェラテは甘くてうまくてよく温まる。

グラデーション

初時雨もみじ葉流る佐保の川

朝のうちほんのいっとき冷たい雨があった。

庭の紅葉が見事に色づいて、小葉団扇楓は枯らしてしまったが板屋名月が日に日に本来の紅葉ぶりを発揮して、玄関に出るたびに楽しんでいる。
わずかに雨をのせた葉はしっとりとグラデーションの美しさが際だってきて、あと数日で散る最後の命の輝きを見せてくれている。
佐保川の桜紅葉も今年は見事なもので、川面にもちらほら散りかけているようだ。

車検

新しきワイパー拭ふ初時雨

この車検でワイパーを交換してもらった。

古いまま交換を怠っていたら、ワイパーを動かせば動かすほどフロントガラスの曇りが尋常ではなくなった。
だから雨の日はなるべく車を出さないようにしていたのだが、ゴムを換えるだけでこんなに視界がクリアになるものかと今さらながら驚いている。
今日は、店から出た途端に大粒の雨が落ちてきたが、一振りで雨粒が飛び散ってしまった。安い部品なので、つぎの車検の時にも忘れず換えようと思う。

冬の通り雨

登校の列の乱れて初時雨

朝起きたら、どうやら時雨が通り過ぎていくらしい。

登校の子供たちが、集合地点からまちまちに家へ戻るのは雨が降り出してきたらしいと分かる。やがてとりどりにカラフルな傘をさして戻ってきた。
目を盆地にやれば、中央部から東部にかけて時雨が通過しているようである。いわゆる冬の通り雨である。
関東にいるときはめったに時雨というものには遭うことはなかった。もし佐藤春夫が東男だったら「しぐれに寄せる抒情」も生まれなかったかもしれない。冬季からっと晴れることはまずない京都はじめ当地だからこそ珍しくなく見られる現象で、だからこそ歳時記にもとりあげられたと言っていいだろう。
いまだに、歳時記は京都を中心とした近畿の四季に応じた事物や行事などが多く、近代になって幅広い季語が採用されるにいたったが、歳時記の中に多く採用されているさまざまな年中行事がいまだに守られてきているのはやはり近畿だと思われる。長く関東に住んだ人間には、想像することさえ難しい季題というのはハードルが高いものだ。

これもパノラマ

たくし上ぐ今朝のカーテン初時雨

目覚めの朝は暗かった。

ちょうど時雨が通り過ぎているようで、目と鼻の先の対岸を今にも覆おうとしている。
今日は珍しく北西から南東に向けて時雨が走っていく。ちょうど家の後ろから来て前へ去って行く感じの方向である。普通は西から東へ、盆地を横切るように過ぎていくのをパノラマのように見えるのだが

この冬ははたして何回パノラマを眺められるだろうか。