虫天国

虫喰にめげず二度目の大根蒔く

どうも葉物類、とくにアブラナ系は鬼門のようである。

特にひどいのは大根の類いで、小蕪、二十日大根などは芽が出たらたちまち虫の餌食になる。昨年もそうだったが、大根サルハ虫という黒くて丸い小さな虫が地中深くから湧いてくるようで、これがとても手で捕り切れないくらい多いのである。
幼虫が地中深くで育つので手が出ないという厄介な虫である。
とくに田圃跡を畑にする場合、水を溜めるために深さ30センチくらいのところに固い層があり、その下にいるらしい。いわゆる硬盤層というやつで、これを破らないと水はけが悪くなったり、水持ちも悪くなる。これを突き破るにはトラクターで深く耕すしかないのだが素人農園ではそうもいかない。
せいぜい、根を深く張る大麦、ライ麦などで抵抗するのが限界である。
ということで、比較的虫に食われることがすくないレタス、春菊など菊科を蒔いておくのが無難ということらしい。
キャベツの仲間もアブラナ科で、これは蝶々の幼虫、青虫の餌食となるが、こまめに虫を捕ったり虫除けネットなどで防御すれば何とかなる。
虫捕りもネットもしないわが菜園の秋は虫天国のようである。

雨雲レーダー

予報では下り気味とて大根蒔く

雨後の発芽に期待して大根の種を蒔いた。

直播きはお天気次第ということで雨を待つのみ。
うまい具合に今日は一日曇で気温も30度に達しない畑日和で、草取りやら畝の仕立てやら随分楽で助かる。おまけに、夕方雨雲が近づいているとの警報で、こりゃしめたと。
ただ、予想はちょっと外れて伊賀へと逸れたようなのは残念。

種まき日和

偕老のかたへ土のす大根蒔
大根蒔くそこな鴉のしりへざま

ポット、コンテナがいくらか空いたので大根を育てようと思う。

一鉢にせいぜい三本くらいのものだろうから収穫もささやかなものだが、本当の狙いは間引き菜である。
それこそ大昔に畑の間引き菜を食べてから、柔らかい食感と香ばしい香りが忘れられないからである。
なので、均一に蒔いて間引き用の苗を確保するつもりだ。
今日は、明日に備えてポットをよく洗っておいた。
明日は天気も良さそうだし、種蒔日和だろう。

氣配

大根蒔く日和に適ふ氣配かな

大根というのは冬の季語。

同じく、「大根洗ふ」「大根漬ける」「大根引」「大根干す」も冬でゆたかな風情を添える季節の顔だ。一方、ときがたち茎だつと「大根の花」で春である。では、その大根の種をいつ蒔くかと言えば秋なのである。
もちろん春蒔き大根もあるが、大根は冬と決まっているので「大根蒔く」は初秋なのである。

歳時記によると、二百十日前後に蒔くもので現在の暦では8月20日から27日くらいになるそうである。今は前線が停滞して近畿・北陸・中部などでは大変な豪雨をもたらしているが、あと1週間もすれば蒔き時がやってくる。朝夕の氣配もだんだんそんな時候に適ってくればいいのだが。