e-TAX

東風のビルくぐりてもらふ処方箋
申告書投げ込む東風のポストかな

天気図は素晴らしかった。

しかし気温は期待ほどは上がらず、しかも強い東風。
毎度そうなのだが、やはり確定申告書なるものは締め切りギリギリまで腰が上がらないのは悪い癖である。
e−TAXを使えばスマホでも提出可能なのだが、生保など各社との連携を事前に済ませることが必要で、これが去年でもそうだったけどどうしてもうまくできないのである。会計ソフトなど使えばデータは簡単に作れるので、ここでいつも引っかかる。
結局すったもんだのあげく二時間もロスして、毎度の郵送提出となった。
去年までは国税奈良支部宛てなのだが、今年からは大阪の税務署となっている。悪評プンプンのインボイスのせいで大方はデジタル化に移行したせいだと思うが、例外の郵送申告の事務もまとめて一括処理しようということだろう。
さいわいビジネスがコンパクトでインボイス処理が不要事業者であるのがさいわいして、おおきな問題もなく申告したのであるがさて無事にパスするだろうか。

自力

夕東風や家路たちこぐ子供たち

風に梅の香りがのってくる。

梅といえば東風。この季節の東から吹く冷たい風である。
ただ、冬と違うのはもう底を脱したという安心のうえに吹く風であるからどこか憎めないでいられる。
明日から三連休であるし、気温もかなり高いことが予想されるのでどこか浮き立つところがあるのだが、逆にこの時期悩ましいのは花粉、杉花粉の到来である。
げんに今日などはどこか鼻がむずむずするところがあって、ティッシュペーパーの減りがやや多いようである。
追い風に乗って元気な子供たちが坂道をがんばって漕いでいる。子供たちのはむろん電池など積んでないので自力である。

矢切の渡し

着岸に手間取る渡し菜花東風

今日の風は冷たかった。

ただ、周りを見渡すと山には芽吹きは始まっているし、朱雀大路の柳が遠目にも芽吹いているのが分かる。
気温も10度を下回らないので、出歩くにはちょうどいい具合かもしれない。

今日の風から連想して、今日の季語は「東風」だ。
陸ではたいした風ではなくても、海に出たり、広い川に立つと意外に風は強いものだ。
10年ほど前に水元公園から柴又方面へハイキングしたときもそうだった。
江戸川(だったか)を渡る「矢切の渡し」は健在で、野菊の墓の舞台となった対岸に渡るときに利用したが、強風にあおられて船足もおそく、着岸にも慎重だ。
渡りきった対岸には田園が広がり、菜の花畑も広がっていたように思う。
「東風」の頭に言葉を冠して、例えば「桜東風」「鰆東風」なども許されているので、「菜花東風」も許されようか。