色使い

頬白の胸美しや桃の花

冬鳥がすっかり姿を消していつもの散歩も寂しくなった。

だが、留鳥は健在で今日もたくさんの小鳥を目撃することができた。
出色はもちろん鶯でその数の多いこと。行くところ必ず鳴いていて、とくに今日は高い枝のうえから降りかかってくるのもいくつかある珍しい日であった。
花桃のフィールドではホオジロ君を発見。双眼鏡は携帯しなかったのであるが、羽根模様は肉眼でもくっきり分かる。地味な色使いではあるが、配色が絶妙なのである。華やかな桃に比べれば地味であるが、枝にチョロチョロ見え隠れする姿も捨てたものではない。

実の生る花木

桃の花津軽捨てしと言ふ人と

津軽の春が懐かしいのだろう。

道路からよく見える場所に、頭よりちょっと高いところに桃の花が咲く。
初夏にははっきりと実がついているのも見える。
この人は、僕と同様に実が生る花木が好きなのだと思う。

3月10日ころから、二十四節気の「啓蟄」の次候、「桃始笑(ももはじめてさく)」になる。そろそろ咲く姿が見られる頃だ。東日本大震災とはそういう時期にあったのだと改めて思う。

海鮮食いたい

紀に入るや右岸左岸の桃の花

今日は隣の和歌山まで行ってきた。

終点は和歌山築港としてナビにセット。
ところが経路はいったん大阪に入るという。
冗談じゃない。港でうまい魚を食うのも目的だが、紀ノ川沿いの桃の花が見たいのだ。
途中の桜も満開だろうし、ミーハーながら途中九度山にも立ち寄って完成したばかりの真田ミュージアムにも行きたい。

ナビを無視して京奈和道路を進む。
五条を過ぎたと思ったらすぐに橋本市。和歌山県である。両岸の山は柿。そして麓は桃の畑が散在する。
桃はもう少し下ったところかと思っていたので、この光景には驚いた。
矢も楯もたまらず高野口ICで降り、一般道に入って桃と桜を楽しむことになった。

猫の昼飯やりのため出発が遅かったので、ここで昼食タイム。
家人は最近歯がよくなくて魚は食べられないと言い出したせいもある。
久しぶりの新鮮な海鮮を食い損なったのは残念だが、おかげでゆっくりと九度山散策とあいなった。

柿山の麓ふもとの桜かな

五条から橋本にかけては両岸の山はほとんど柿畑のようである。規模としては、和歌山側の方に分がありそうだ。柿畑と柿畑の間、柿畑と桃畑の間、桜は最高のコンディションだった。