漬ける気のなき梅の実の落ちゐたる
気がつけば根元にいくつも梅の実が落ちている。
今年はいつもより剪定がうまくいったのか、花もたくさん咲いて、実もいっぱいつけていた。
当初は、もし梅干しとか梅ジュースに使うほどの量が期待できるなら頑張ってみようかなと思っていたが、葉が茂るとともに梅の実が隠れてしまい、すっかりそのことを忘れていたのだった。
五、六個ほどをもいで台所に置いておいたら、二日、三日とたつうちに甘い香りがどんどん増してきて、あらためて梅とは酸っぱいのではなく甘いということを知った。
次はもう少し剪定をうまくすれば、一瓶に足りる程度は採れるかも知れない。