放置

プランターのきのふ無かりし蒲公英黄

突然長年使っているプランターに蒲公英が咲いた。

植えっぱなしのニラもさすがに今年あたりは植え替えしなければと思いつつそのままになっていた。そこに今日突然に黄色い蒲公英がひとつ、それもかなり大きいのが咲いて目を引きつけたのだ。
花が咲くということは、種が飛んできて根を下ろし葉っぱも十分ひろげているわけで、少なくとも半年以上、いかに毎日目をかけてないかがばれてしまった。
蒲公英の根は太くて真っ直ぐなのが深くまで張るうえ、多年草だからこのまま放置するととんでもない大きさの根に成長してしまってプランター全体を占領しかねない。
この雨が止んだら、ニラの株分けを兼ねてプランターの土も更新してやらねばと思う。

タフなやつ

蒲公英を摘めばわが指染まりけり

すっかり根を下ろしてしまった。

蒲公英がしぶとくて、これ以上繁殖させないため絮になる前にせっせと摘んでいるのだが、それこそ毎日毎日蕾をつけては咲かせてくる。
なかには猛者の間にまじって在来の蒲公英が頑張っていて、ぽつぽつと咲かせるのがなぜだか愛しいほどだ。

寸足らず

蒲公英の全き球の絮透けて
蒲公英の絮の真円全けく

写真に撮ってないのが残念だ。撮ってきた。

蒲公英の絮

それくらい、見事な球で、絮を通して向こうが透けて見えるという、今まさに飛びゆこうという寸前の状態である。
これを句会当日に詠みたかったのだが、思うようにものにできなかった。
今日も試してみたが、寸足らずの説明に終わっているのが悔しい。

手練れならこれをどう詠むだろうか、聞いてみたいものである。
明日は立夏。
これまで夏を待たずに夏の季語ばかりを詠んでいたので、たまには春の季語も詠んでみた。

尊厳と誇り

蒲公英や仮設暮らしを強いられて

三回目の3・11忌である。

もう4年たったのだから国家予算に頼らず自助努力で復興を成し遂げよと言う閣僚も出るに及んでは、リーダーの「被災地に寄り添う」とのメッセージもどこかむなしくうつろに響く。
遅々として進まない被災地の復興。現地の人の尊厳と誇りを第一に優しく包み込む施策はこの先も欠かせない。