ヒートテック

軽暖の日陰に逃げて小事なす

「軽暖」。これより数日夏の季語の日が続くようである。

日向での作業は耐えがたく、ものの影によってようやく用が足せるような日であった。それでもものによっては日向でせねばならないこともあるのがきついことである。
終わってみれば、体力が落ちているとみえてめっきり体が重い。
考えてみればまだ冬服に近いものを着ているのも一因なのだが、朝方はまだまだひんやりしているので自然そうなってしまう。
明日はさすがにユニクロヒートテックは止めた方がよさそうだ。

危険ゾーン

軽暖や極暖てふを着しはいつ

薄暑であった。

身体がまだ冬モードなので今日も長袖に始まったが、さすがに畑作業は暑い。と言ってすぐに半袖にする勇気もなく。
しばらくは最低気温10度以上、最高20度以上の日が続くというので数字の上からみればTシャツに換えてもいいはずだが、身体というものは微妙なものでいきなりやってきた夏にまだ準備できてないらしい。このように季節の変化に即応できないというのはやはり年をくってきたのだ。暑いのを暑いと感じなくなったらかなり危険だ。その危険ゾーンに向かってちょっとずつ向かっているにちがいない。
意識があるうちはせっせと水分補給を心がけよう。

触書

軽暖や空き巣被害の触書まはる

「軽暖」。

虚子によって夏の季語という扱いでは、薄暑、初夏の頃のやや暑さを覚える時候の言葉である。
対して、一般では「軽暖の候」というと桜の時期、やや暖かくなってきたころを言うようである。

いずれにしても、ちょっと気が緩みがちで、うっかり戸締まりを忘れたり、油断するとたちまち空き巣泥の被害に遭う。数日前にすぐ隣のブロックで一晩で三軒も破られたとの速報が届いた。
今日も窓を開けたまま、うとうとする時間があったが要注意である。

木陰を選りて

軽暖のバギーむづかる嬰児かな優良児

簡易型のバギーからはみだした幼児の素足に何か塗っている。

親の顔や腕、足にも塗っていたから、おそらく日焼け止めクリームだろう。
奈良駅が近くなって、外国人親子連れが町歩きの仕度を始めたようだ。
紫外線が意外に強いこのごろ、とくに西欧人にとっては大敵なんだろう。
混み合う車内で、体全体がっちりシートベルトに固められては幼児もさぞ暑いとみえて、さきほどから機嫌が悪い。
駅を出ればいくらか涼しいかもしれないが、登大路をまっすぐ行く道はすでに気温が20度を超えている。鹿さんをみたら機嫌がなおるかな。

今日から夏。やはり季節の実の歩みのほうが早い。