蹴鞠広場

槻の里八つ手の鞠の咲きにけり

槻の木の広場の蹴鞠?
飛鳥寺西方遺跡の現地説明会に行ってきた。

奥(東方向)に見えるのが飛鳥寺。百米くらいの距離か。
飛鳥寺西方遺跡の現場。奥(東方向)に見えるのが入鹿の首塚をはさんで飛鳥寺。百米くらいの距離か。

折しも寒波到来でピリッと空気がしまり吹く風も冷たい。そんなときテントの中の一杯150円の生姜湯がありがたい。

現地説明会場のテントで

生姜湯で掌温め指温め

ところで、この飛鳥寺西方というのは大きな槻、つまり欅がある広場があったとされ、日本書紀で何回も記述がある。
主なものでは、
1)乙巳の変の前、中大兄皇子と鎌足が出会った場所(例の蹴鞠)
2)斉明天皇三年(657)須弥山の像を飛鳥寺の西に作る
3)壬申の乱(672)の折、留守部隊がここに兵営した
4)天武・持統期 種子島の人々、隼人、蝦夷らをここで楽を奏して饗応したり、相撲を見物した
などがあり、この発掘の目的は「大槻の広場跡を確かめる」ことだそうだが、今までの調査ではまだ確証が得られておらず、次回は今回発見した柱跡の延長部分、隣接した北の部分を発掘して建物遺構の有無を調査する予定とのこと。

“蹴鞠広場” への6件の返信

  1. 古代史研究も本格的になってきたようですね。現場で直に説明を受け見聞を確かなものにできる。机上の勉強もさることながらやはりフィールドワークが大事だと思います。羨ましいですよ。

    1. 研究なんてとんでもない。ただ、県内各地で発掘調査してますので、毎月のように説明会があるというのはまさに土地柄ですね。最近は纒向遺跡から目が離せませんので、何かあればすっ飛んでいこうと思います。地の利を活かして生涯学習というのも悪くないです。

  2. 毎月のように遺跡発掘調査の説明会があるなんて、さすがに奈良ですね。
    うらやましい環境ですね。
    定年後の有り余る時間を過ごすにはうってつけのイベントではないですか。
    身近に遺跡の発掘が見られる機会は少ないし、あっても抽選であったりして難しいよね。
    冬の寒い中で大変な説明会だったようだけど、このような場所でしっかりと生姜湯1杯150円という商売をしているなんて、何か滑稽な感じがしないでもないですね。
    ちゃんと誰かの許可を得てやっているのだろうか。まさか主催者がやっているんじゃないだろうね?

    1. 明日香にはボランティア活動をしておられる人がいっぱいいます。この現地説明会も村の教育委員会主催ですが、実際に調査した人の説明員、駐車場整理員、現地への案内他いろいろな役割をいろいろな団体が協力していました。寒い現地での生姜湯提供はほとんど利益無視のサービスだと思いますよ。

  3. 良い環境で羨ましいです。寒いのは苦手ですが、現在と古代の繋がりを目の当たりにできるのは幸せですね。
    書物から色々想像するのも楽しいですが、遺跡から思いを馳せると益々広がっていく感じがします。
    地の利をいかした活動報告を今後も期待しています。

    1. いつきてもほんとにこんな狭くて、全体が明日香川に沿って下り斜面になっていて、おまけに昔は湿地帯、なんてところに何代にもわたって宮が築かれたとは思えないくらい不思議な空間です。機会があるたび訪れたいと思います。

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