りんご吊り

雪吊が目印といふ館かな
雪吊の一筋縄のなせるわざ
雪吊に雪ふらせたき晴続き
東京の雪吊は雪ほしげとも
親方の到着待って雪吊す
雪吊の主柱吊輪のあをあをと
雪吊の吊輪の庭の形なりに
荒縄の玉をほどきて雪吊す
雪吊の縄玉ごろり用意して
雪吊の主柱かかぐる日和とも

紅葉のあとは庭園の雪吊風景。

今年は例年より早く雪便りが聞かれるので、兼六園などではそれを目的に訪れる人も多いのかもしれない。ただ、先日の雪で大きな木が倒されたところもあると聞く。水分が多く着雪しやすい雪質の場合は木だけでなく、家屋までもが押しつぶされそうになるので要注意だ。
雪は雪吊で風流に楽しんでいる分にはいいが、今回のように四国の孤立した山地に住む人にとっては命に関わる問題。限界集落といわれる地域がどんどんふえている現在、こうした災害時の連絡が行き届かないケースがますますふえそうだ。

ところで、兼六園で一番背の高い木の吊り方は「りんご吊り」というそうだ。りんごの実が重くなって枝が折れないように吊るのに似せた方法であるからだそうである。いずれにしても木の高さをしのぐ大きな支柱のてっぺんからきれいな三角錐になるように縄を何本も張っていく。芸術的ともいえる職人技である。

“りんご吊り” への6件の返信

  1. 雪吊りの方法も色々あるようですね。
    伝統的な吊り方はやはり兼六園でしょうね。
    金沢ほど雪が降らない当地では雪吊りも樹木を保護するのはもちろんですがむしろ美観のためといった感じがします。

    1. 福井生まれの金沢育ちの私に言わせていただければ、昔はずいぶん積もったものなんですよ。小さい頃の写真では雪がいっぱいあります。
      兼六園のはまさに加賀百万石の粋を極めたものですよね。雪がなくても十分絵になってますもの。

  2. あれっ、ほだかさん福井生まれの金沢育ちでしたっけ。随分色んなところを転々とされたのですね。
    金沢は何といっても百万石。豊臣は消えてなくなったけど前田は残った。犬千代は藤吉郎に勝ったと言えるのかもしれません。

    1. 小学校入る前まで金沢にいました。人を見ると「だらーだらー」と言っていたような。兼六公園での写真はかわいいもんです(笑)
      生き残りのために「粋」に贅をこらしたのが功を奏したようですね。おかげでいいものが一杯残されました。何もかも金でピカピカに飾り立てた太閤の趣味には辟易しますが、「粋」で固めた金沢の文化は素晴らしい。

  3. 福井生まれの金沢育ちとは初耳ですね。
    てっきり三重の津で生まれ育ったのかと思っていました。
    メンネルの勝山生まれのK君とは広い意味での同郷ではないですか!
    とても北陸生まれとは思えないですね。

    1. 勝山は山の中、僕は平地の生まれ。
      その後紀伊半島を転々としましたからね。どこの色にも染まってないのかもしれません。
      むしろ上京してからの方が2倍以上長いので、もう関西人とは言えないかもしれません。

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