朝護孫子寺にて

破魔弓を授ける巫女の紅潮し

信貴山にお詣りしてきた。

シンボルの張り子の虎の前は記念写真を撮る人たちで黒山のたかり。人の列にぞろぞろついていきながら、いくつもの塔頭や祠にお詣りしてようやく本堂に達することができる。その間の賽銭箱の数と言ったら。。。。
本堂の毘沙門天さんにお詣りし、無事に戒壇巡りもすませたら大和盆地の景色をしばらく楽しんで下山する。

神符の授与所はかしこにあるのだけど、開山堂のは巫女さんが日焼けしてしまうんではないかと心配するほど日にあたって紅潮していたのが印象的だった。

福笹を振っては僧侶のすぐ隠る

神仏なんでもありのお山なので、お賽銭をあげて立札に書いてあるとおりにご真言を唱えていると、お坊さんが陰から出てきては福笹を頭上に向けてかざし振ったと思うとまた隠れる。そんな繰り返しがあって、何とものどかというか、笑いが出てくるような可笑しい場面にも遭遇した。

正月の戯言

秒針の刻惜しむべし屠蘇の酔

南天さんから「好きなだけ人生」のコメントをいただきました。

全く同感です。この歳になると一番大切なものは「時間」です。
残された時間に何をやるか、やりきれるか。エンディングノートなど用意するつもりは毛頭ありませんが、自分なりに満足できることを求めて今年も彷徨うことになるようです。

生きとし生けるもの

百種のいのち輝け初御空

あけましておめでとうございます。

エコノミクス一辺倒では心豊かな人生が得られないことは、現代の、あるいは歴史の諸様相から証明されている。たとえカネがなくとも、将来に不安さえいだかなければ人は豊かになれるものなのに。いたずらに将来の不安要素ばかりを増やす今の仕組みというのは何なんだろうか。大衆よ、早く気づけ。自分たちの選良がなすことを監視せよ。

人の浅ましさ、醜さはなるべく見ないように距離をおいて,自分なりの豊かさを味わう年にしたいと念じております。

今年もどうぞよろしくお願いします。

正月の胃袋

茶粥には七草粥も勝てぬなり

今日は珍しく家人と連れだって散歩に出た。

正月のあいだ不足した青物を求めに途中スーパーに立ち寄ったのだが、七種粥パックを横目に少々疲れた胃のために今日の夕食は茶がゆと決まった。熊野育ちの両親に生まれた者は毎日茶粥でも飽きがこないのである。

背筋伸ばして

我が歩調出初のマーチに合せをり

今日は我が町の出初め式らしい。

いつものように大和川を歩いていると、対岸の運動公園から勇ましい君が代行進曲が聞こえてくる。出初め式のフィナーレを飾る消防団の行進と思われるが、リズムを合わせてみると意外に歩きやすくて自然に背筋も伸びるから不思議だ。マーチなんだから当然と言えば当然なんだけど。

代理戦争

まぐろ喰ふ民族の意地初の市

一匹1億5千万円超だと。

食文化本家の意地でずいぶん高値で競り落としたものだが、こんなことを毎年繰り返してどうなるのだ。
マスコミはネタを求めて面白おかしく報道するだろうが、竹島や尖閣諸島問題などでコケにされて鬱憤がたまった人にとっては溜飲がさがるだろうな。
最初は小さなことかもしれないが、積もってゆくと大きくなりかねない。ナショナリズムを刺激しなければいいのだがと懸念するのは杞憂だろうか。

買い初め

福袋開けて一喜し一憂す

買い物は楽しいものである。

まして初売りとなれば、福袋もお神籤を引く感覚で楽しむことができる。
一袋1万円くらいまでなら罪がないレベルでいいのではないか。外れてもあきらめもつくというものだ。かくいう小生、例年かなりの格安という高額福袋を手に入れる準備をしていたのだが、今年は換算お得率35%という触れ込みなのでパスすることにした。50%以上なら食指が動いたんだけど。。。