冬なか冬はじめ

県南の雲漆黒の冬至かな

吉野大峯の空が真っ黒である。

よく見ると、大阪南部より金剛山系を越えて流れ込んでいるようである。
あの分では南部の山は雪にちがいない。
おりしも今日はこの冬一番の冷え込み。奈良市内では氷も張ったようである。
わが家はさいわい外栓の凍結はなかったが、明日の朝は零度だというからまず逃れられまい。
昼間の室内温度が14度。夕方にはとうとう耐えられず床暖に加えてエアコン暖房も入った。
冬至は冬なか冬はじめと言われるように、暦では冬の折り返しだが、実感でいうとこれからいよいよ冬本番である。

降るか積もるか

てらぬ日の冬至南瓜の黄いろかな

重い雲が大半を占める日だった。

テレビのニュースであらためて知ったのだが今日は一陽来復、冬至である。
黄色は古来から魔除けとされてきて、柚子や南瓜が好んで食されたり、風呂に浮かべたりする。
今年の黄色は畑で穫れた南瓜の最後の殘り。賞味期限が案外早いようで味はもうひとつといったところ。
今年も庭の柚子は不調で、風呂に入れるほどの数もない。
ただ、さいわい気温はここ数日ないほどの暖かさ。午前中ですでに10度に上がっているので芯から冷える夜でもないようだ。
盆地に雪が降るのか降らないのか。積もるのか積もらないのか。
降らない、積もらないに賭けたいが、さてどうなるか。

ランデブー

夕刊の落つる音聞く冬至かな

夕刊を読んでいて気付いた。

今日は冬至だと。
木犀、土星のランデブーを見なきゃと思っているうち冬至の夜を迎えることとなってしまって、短日を実感することなく終わってしまったのは心残りである。
そのランデブーだが、7時頃外に出てみてもあれれ?見えないぞ。たしか空は晴れているはずだが。低すぎて盆地からだと無理なのか?
明日はもう少し早く見てみよう。

南瓜づくし

電照菊灯る平群の冬至かな

雨の冬至となった。

ということで今日の席題は「冬至」。
幹事役得で昨日のうちに一句作成。これが今日の特選となる栄誉に。
雨と言っても意外に寒くないので助かります。帰りの電車の窓から山腹に電照菊のハウスが灯っているのが見えた。
さすが菊の産地だけに季節を問わず生産していることを知った次第。
パンプキングラタンと昨日の残りの南瓜入り粕汁風豚汁とですっかり温まる冬至とあいなった。

みぃちゃんの渡世

猫なりに適ふ場所ある冬至かな
野良なりに冬至の渡世ありにけり
野良なりに居場所ありける冬至かな

明日は冬至。

みぃちゃんが朝一番に日向ぼっこすると決めている場所になかなか日が届かない。
ビニール温室の屋根がいいらしい。ここは風も弱く、何より朝一番に日が当たるし、温室が温まりはじめると重量でお盆のようにくぼんだ部分が心地いいらしく一時間ほどはまったりできる場所だ。ビニールは昨年一年も保たず破れたので、今年は中に厚めのビニールを敷いて補強。多少居心地に不満があるようだが、それにも慣れてきたようである。
ここんところ家と家のすきまから届く日もしばらくは弱く、なかなかくるくるに寝まる体勢になれないようだ。これから三か月みぃちゃんに試練の日がつづく。

雨の冬至

何時が日没やらむ冬至雨

今日は終日曇り空、夕方にはとうとう降り始めた。

午前中に正月用に栽培した丹波黒豆の収穫を終え、帰ってからは柚の収穫。といっても花柚なので実はさして大きくない。3年目の株だから10個程度だし、今晩の柚風呂に全部突っ込んだ。
冬至だから暗くなるのが早くなるのは当たり前だけど、曇り空、雨空の日だからいつ日が沈んだのかはっきりしない日だった。