道の駅

雨寒し春分の日の甲子園
お彼岸の小菊買うなる平群かな

たまに日射しはあったものの。

雨かさもなくば曇、しかも強風である。午後には雪交じりの雨も加わって、昼夜の時間が半ばする日と言うのにその昼夜の区別もつかない空模様である。
この春から低反発のバット採用となった甲子園。ただでさえ飛距離がでないのに右から左への強風。そんななかでも選手はしっかり風に負けないプレーで全力をぶつけ合ういい試合が続いた。
大会ホームランも激減して、これから勝ち進むにつれて、きっときめ細かいベースボールが増えてくるだろう。見どころ満載である。
ところで、お隣の平群は小菊の産地。花の保ちがだんぜんいいし安いから、仏壇のお花も平群の道の駅で買う。この時期道の駅は奈良特産イチゴ「古都華」を求める人で満車、大阪ナンバーも押しかけてくるぐらい人気でなによりなことである。

開花前夜

骨壺も小さきペットの彼岸寺

命日の猫・ごまちゃんの眠る寺にお参りしてきた。

竹内街道沿いにある動物専用霊園で、東京から連れてきた二匹の猫が眠っている。
おりしも彼岸で、天気もいいからお参りの人も多く、そのなかに愛犬(と思われる)の骸も持ち込まれていた。
霊園には桜の並木もあって、近くで見ると今日の暖かさも手伝ってか蕾がいまにも開きそうなほどに膨らんできている。
たしか品種は染井吉野のはずだが、蕾の色が緑だったのは意外である。萼なのかもしれない。これから進むとそこからさらに紅いものが見えてくると思われる。
行き帰りの道ではすでに開花したもの、いままさに開花しようとするものなど、いよいよ騒がしい花のシーズンインの感を強くした。

お彼岸渋滞

お彼岸のいざ鎌倉へ人ひとひと
相模湾望む墓苑の彼岸かな

若い頃鎌倉へ入ろうとして、大変な渋滞に巻き込まれたことがある。

鎌倉へ入るにはいくつも道筋があるが、その一つに朝比奈峠がある。
名前の通り、和田義盛の三男、朝夷奈三郎義秀がたずさわったとされ、鎌倉時代に横浜方面と結ぶため開かれた、物や人の往来が盛んなルートである。ただ、実態は峠と名がついていても「切り通し」であったのであるが。
それが、いつ頃だったか、山の高いところに県道ができて、やはり今でも横浜方面からくる車の最短ルートとなっている。
実は、この峠付近に有名な大霊園があって、彼岸や前後の休日などは大変混雑するのである。
春本番となれば、ただでさえ鎌倉観光のひとがどっと繰り出すのに加え、峠の霊園で多くの車が出入りするものだからたちまち大渋滞となって、ときには渋滞の最後尾が峠の入り口ということもある。

あの金沢文庫がある横浜・金沢方面からのハイキングコースはその切り通しを経由して鎌倉八幡へ抜ける径で、昔のままの切り通しを抜けるダイナミックなルートであるが、最近通行禁止になったとも聞くが復旧されたのかどうか。

春分の日

明日はまず墓前の花買ふ彼岸かな

今までは遠いという理由で彼岸や命日でもお墓から遠ざかっていた。

今では霊園まで車で1時間ちょっとなので、明日朝花屋が開いたら真っ先に花を買ってお参りすることにしよう。