銀テープたえず煌めく彼岸花
銀テープ。
稔り始めた証しであろう。
日に日にテープをめぐらした田が目立つようになった。おりしも畔には彼岸花も咲き出して、これからしばらくは豊かな色の季節を迎えようとしている。
銀テープは裏が紅でこれが風にいざなわれて煌めきの度合いを高めるようになっている。季語で言えば「鳥威」の一種でもあるが、今日はどうしても顔を出し始めた彼岸花が主役のように思えて添え役にまわってもらった。
この辺りは住宅地に近いせいか、音のする鳥威はないようである。
わずかな光があれば、昼も夜も銀テープはそよいでいるのである。