めぐる季にそひしたがひて炬燵据う
もう戻らないと決めた。
数日前までの冬とも思えぬ異常にあたたかい、ときには暑いほどだったが、そんな日はもう帰ってこないだろうと。
とくにここのところ猫どもがうるさいので、今朝は朝の短い時間だけ床暖房を入れたらいっぺんにおとなしくなった。
ずっと曇、ときどき雨の寒い一日だったし、何より部屋の中も暗いのでよけい寒々しい一日である。今から暖房に頼ってしまうのは気が引けるが、思い切って連中のために床暖房の上に炬燵を置くことにした。設置している間にも炬燵布団にもぐり込んできて邪魔といったらないが、これで朝晩の喧噪はいくぶんか緩和することに期待したい。
ま、人間どもは毛布や蒲団を重ねたりしてぬくぬくとしているのだから、連中もあったかい寝床は必要だろう。
これより半年、居間の相当部分を猫どもしか利用しない炬燵がでんと中央に座るのである。