どの家も部屋着さまざま遠花火
土曜日だったか、隣町だったか花火大会があったようだ。
対岸の丘の向こうに打ち上げ花火が上がる音が聞こえて、つられるかのようにどの家からも人が出てきてみな花火の方向に顔を向けている。なかには歓声をあげる子供もいて家族のいい思い出にもなったようだ。
7月末から8月にかけてこのような催しを各自治体が行うが、このあたりは大きな町ではないので、どこも時間は短い。最も短いのは五分くらい。市のクラスになってもせいぜい10分程度。
それがかえって気楽な催しで、みながそれぞれ花火を近くで見ようと押しかけることもないし、当然店も出ない。音が聞こえてはじめて花火だと知って玄関や二階のベランダなどから鑑賞する。暗いからだれも着飾ったりしない。
人が出なくてもコロナ禍にあっては自粛する向きもあったが、今年は当たり前のように戻ってきた。
小さな町ならではの夏の楽しみである。