颱風の進路に期する土煙
盆地の中央部には南から北へ雨がよく通るようである。
一方で、北に生駒山地、東に法隆寺裏から続く矢田丘陵にはさまれ、南に大和川を接する三角地にあたる当町は雨雲のエアポケットであるらしい。県下に夕立の予報が出ていてもまず降らないとみていい。
これは、生駒山地と金剛山地の狭間を流れ大阪へぬける大和川がまるで鞴のような格好となり雨雲は吹きぬけてしまうのである。
だから当町の地理的な形はいわば風が渦を巻くように停滞するエリアなのである。
毎日のように奈良市内では激しい夕立や台風による雨が降るが、当町にはお呼びがかからない。
田はさいわいに山の水を溜めた貯水池があるので、特段の旱でもないかぎり困ることはないようである。
ニュースでは米どころ南魚沼では川の水を水源としている地域では、川の水流が細りあと二三日雨が来ないと稲は枯れてしまうという厳しい現実を見せられた。
温暖化現象というのは触れば土砂降り、降るところには降るが降らないところには降らない。ほどほどの水量というのは難しいようである。