真綿色した

四年目のシクラメン咲く白二輪

シクラメンを店先にあるものと同じように咲かせるのは難しい。

いただきもので立派なものがあったりすると、次の年もうまく咲かせようと思うがうまくいった試しがない。
逆に、安く買ったものをぞんざいにしていた方が、かえってうまく生き残ったりするから面白い。

夏の暑さ対策がカギを握るようだが、今年はかろうじて2輪咲いてるし、よくみると蕾になりそうな小さな芽がいくつか育っている。これもホームセンターで安く買ったものだ。

有機肥料の調達

寒肥の材料探しは産地見る

そろそろ寒肥の時期。

腐葉土や堆肥、寒肥用の油かすなどホームセンターで調達するわけだが、どうしても生産地はどこなのかをチェックしてしまう。
あえて生産地を表示しないメーカーと、それを確認する消費者と。いずれも哀しい。

王者の飛翔

その目には風が見ゆるか鷹の舞

鷹がゆっくりゆっくりと輪を描きながら少しずつ上昇している。

大和川が大阪府に流れ込もうというあたりの南岸沿いは明神山と呼ばれる台地で、川に向かって急な斜面を形成している。
今日たまたま台地と川の間にあるホームセンターで、電柱にオオタカと思われる大型の鷹がとまっているのを発見した。やがて飛び去ると斜面に沿ってうまく上昇気流を捉えたのだろう、1分ほどかけて台地の上まで到達。
すると今度は台地の裏の方へ向けてすうーっと羽ばたくことなく滑るように視界から消えてしまった。
これが王者の飛翔なのだろう。

春を呼ぶ?

人波にしたがい山焼き見て帰る

生まれて初めて若草山焼きを間近に見てきた。

どこがビューポイントか分からないので、とりあえず近鉄奈良駅に出て人波についていくことにする。
降りたらすぐうまい具合に、いかにも使い慣れたカメラと三脚を担ぐ人がいたので後を追ったが人混みで見失ってしまう。
結局、登大路にもどってまっすぐ若草山に向かうことにしたが、ほどなくおおぜいの人が幕開けを待っている広場があるので、ここで一部始終を見届けることになった。
始まりは予定を少し遅れて花火から。
鹿をモチーフにしたものが上がったりしてほのぼのとする。
15分ほど花火を楽しんだあと、いよいよ点火だ。
今日は無風に近い状態なので、裾から燃え上がった炎がゆっくりと輪を縮めるように丘の上に向かっていく。
しばらく見届けたのち広場をあとにした。

ところで、歳時記では「山焼き」は春になっている。
若草山焼きはかつては1月15日、今は1月第4土曜日に行われるので、正真正銘冬なのであるが。

見守りの木

校舎には太き影あり冬欅

小学校の校庭に大きな欅が立っていた。

朝礼台のすぐ横にあるその木は、夏は当時珍しい鉄筋コンクリート造りの校舎を木陰でおおい、冬はあたたかい日差しを通してくれるのだった。
卒業してから2,30年ほどたって初めて訪れてみると、欅はやはり同じ位置に立っていた。
十分に背の高い木だったが、想像以上に大きくは成長していなかった。

優雅な舞い

風花の降りてたちまちかき消えぬ

今日は珍しく午前中の散歩。

カイツブリの今日は2羽連れ。
ぐっと冷え込んだ朝いつものように彼らの動きを見ていると、八尾・柏原の方角から黒い雲が覆うように迫ってくる。
予報によるとときどき雪らしいが、案の定狐の嫁入りの雨ではなく雪、つまり風花である。
綿のようなふわふわした雪が地面に落ちるとたちまち泡のようになって消えてゆく。
積もる程度でもないので、ゆらゆらと舞うように落ちてくるのをしばらく楽しめた。

寒さも今が佳境。すすんで寒さを甘受しようじゃないか。
さすればまもなく来る春の足音が聞き取れるかもしれない。

今日よりは ひとつ歳あげ 雪見舞ひ

今日はまた 歳を重ねり 雪の花

60代半ばに達したこの日、午後になって30分ばかり辺りが真っ白になるほどの雪が舞った。

省エネ中

空風や列車もドア閉め停車中

今日はミニ青春切符。

JR線で和歌山線で王寺~高田、万葉まほろば線で高田~桜井~奈良、関西本線では奈良~王寺という具合に大和盆地の北半分をぐるっと一周したのである。
駅名もいろいろあって興味尽きないものがある。
高田から桜井までの間盆地を横切る形になるが、ここには畝傍、香具山とずばりの駅名があるし、桜井から奈良、つまり山の辺の道に相当する部分には巻向とか帯解など興味をそそられる地域もある。
どこで途中下車しても見所が満載という感じで、暖かくなれば毎日でも行ってみたいものだ。

ただ、ダイヤの本数が限られているので乗り換え時間がたっぷりあるのだ。
その間空けておくドアを絞っているのが救いかもしれない。