福のお裾分け

砂舞へば神の喜ぶ春祭
春ごとや砂浴びせかつ浴びせられ
春事の砂かけあうて童心に
春ごとや歳顧みぬ砂遊び
松の葉を斎庭に並べおんだ祭

今日2月11日は廣瀬神社の砂かけ祭り。

昨年も取り上げた春の予祝行事。御田植祭(おんだ祭)である。考えてみれば昨年はずいぶん多く詠めたものだ。今年は昨年に比べ低調に終わった。
おまけに神事の最後に撒かれる福苗も福餅も一つとして授からなかったが、句友の優しい人から苗のお裾分けをいただくことができたのは幸いだった。

砂かけ祭 その2

砂舞へば舞ふほど宜し春祭
砂を手に今か今かと事祭
女子記者に砂の洗礼事祭
春ごとや噛むほどに砂浴びせられ
春ごとのどこもみな砂かぶり席
境内をところせましに事祭
春ごとに備ふる砂の堆し
子供らも負けず砂かけ事祭
砂かけの奇祭も春の予祝かな
田人みなファイアマンなり御田植祭
松苗を苗に見立てて御田祭
巫女二人植ゑつつ謡ひ御田植祭
御供を撒いて終了御田植祭

現地に立てば句材がありすぎて幾つでも作れてしまう。やはり人事の句が一番作りやすいかな。