ディズニーワールド

山法師その実はお伽話かな

近所を散歩中、ディズニーのアニメに出てくるこびとの家にそっくりなメルヘンティックな実を見つけた。
直径1.5センチほどの丸くて赤い実に点々と黒いドットがある。
グーグルで「秋 実のなる木」でようやく名前を突き止めることができたのであるが。
初夏のころの白い花は有名だが、秋の実は知らなかった。
食すると甘いらしい。

これで10月か

バス停で木陰求むる秋暑かな

久しぶりにバスに乗った。
ただ、10月も半ばを過ぎてなお、バス停で待つ間の日差しは強い。
思わず身をよじるように陰のほうに避けた。

初柿

みどり斑をアクセントにし柿紅葉

柿の実が熟す時期となった。
紅く染まった葉が散り始めると、今まで葉に隠れていた実がたくさん成っているのに驚いた。

仮住まいの庭だが、このまま腐らせるのもどうかといくつかいただいたところ、堅さといい甘味といいなかなかの初柿となった。

夏仕舞い

曇り日のなほほの暗く秋簾

簾が風に雨戸に叩きつけられる音で目が覚めた。
陽はとっくに昇っている時刻なのに、曇りのせいか室内が暗い。
簾を外さなくては。

いろづき始めた並木道

天辺にいくほど銀杏の残りゐて

街路樹の銀杏の木が薄く黄葉し始めた。
その下には熟れた実がいくつも落ちていたが、実がちいさいせいだろうか、誰も拾わないのかしらん。
あるいは、都会の人はあの匂いに閉口してしまって敬遠しているのかな。

そういう自分も素手ではちょっと持ち帰る気がしなかったが。

as it is

水鳥らよるべの跡の萱穂かな

近所の遊水池は生き物たちのサンクチュアリでもある。
行政とNPOが協力して水辺の環境を整え、保守に努めているからであるが、萱や蒲などの水生植物が茂り、水鳥だけでなくメダカをはじめとした小魚、そしてそれを狙うカワセミやサギたちが姿を見せてくれるので、いつ行っても見飽きないものがある。
ここを住み処とするバン夫婦もその一つで、年に3回も雛たちが巣立つうえ、そのつど飛行訓練のために萱の穂などに止まり穂を乱してしまう。

ま、これらは自然の行為で何の問題もないが、困ったことは禁じられている輸入カメや鯉などを放流する人のいることだ。
人工的とはいえ、できるだけ自然の状態を維持しようとする人たちのいる一方で、ペットなど始末に負えなくなったらさっさと捨てる人たちがいる。
典型的な自己愛的行動のパターンだけど、そういう人が増えたような今日の風潮を嘆かわしく思う。