大鷹の翼返して耀へり
大鷹がはばたく姿を見たことがない。
発見したときはたいがい風をとらまえて旋回しているのである。
これが冬日ともなると、ひるがえるほんの一瞬下から日が当たるようなことがあり、きらめくように光を返すのでそれはそれは神々しい姿となる。
これこそ金鴟と呼ぶものではないかと思えるのである。
今日の鷹の句は全没。力が入りすぎたときは思いがまさってかえって句姿を崩してしまったようだ。
これを戒めとしてまた出直しだ。
なお、句会に出ると思わぬ知識も得るもので、「青鷹」と書いて「もろがえり」と読む。万葉集にも読まれる大鷹の古名で、鷹狩りに最も適していたとされる。