睡魔

秋の雨今日新しき処方箋

今日から鎮痛・麻酔効果が期待できる薬種が増えた。

痛みや絶え間ない吐き気に襲われ眠れないのだろう、点滴中であっても一日中家の中をはいずり、徘徊するので片時も目が離せない日々が続いている。
日々増す痛みにたいして可能な限り軽減しながら、体力が低下するにしたがい徐々に老衰の域に導き静かな最期を迎えさせる、そんな治療方針のもと医師や看護師、介護士さんたちのお世話になっている。

昨夜の睡眠時間は3時間、さすがに夕食を終えたら睡魔がかぶさるように降りてきてこの稿を仕上げるのが精一杯。たくさんコメントをいただいているが今日のところは失礼させていただきます。

夕方からまとまった雨が降っている。そういえば南にはまた台風が来ているとか。

がえんぜない

身に入むやいくばくもなき日思へば

今日は一変して食欲が旺盛でご飯を食べたいと言う。

食べたら激痛に苦しむのを分かっていながら「少しならいいか」と用意したが、やはり七転八倒の苦しみをただ見ているしかなくて後悔の念がたつ。
理屈が通じない病人というのは、病気に立ち向かう気構えを求めるのは不可能なので一緒に戦うことすらできないもどかしさと、治療法の選択肢までもが狭められるもどかしさがある。

夕食はなだめすかして諦めさせたものの、果たして今夜はおとなしく寝てくれるかどうか。

切迫する

十月を限りの命と医師告げぬ

昨日の夜から母の容態が急変した。

往診の医師によればこういう例だとあと3週間ほどの命だという。母は意外に生命力が強いのでもう少し頑張るかもしれないけど、それだけ痛みと苦しみが続くのだから「そんなに頑張らなくてもいいよ」と心の中で語りかけてやりたい。できるなら、最後までずっと眠ったままで苦しまずにいてくれたらどれだけ救われるだろう。

今夜からベッド脇に蒲団を敷いてもしもに備えることになる。

ニュータウン

ニュータウン不在地主が草の花

ぽつぽつと新築住宅が建ってはいるがまだまだ空き地が目立つ新興住宅地。

団塊ジュニアもそろそろ40歳となると、長期的にみても需要規模は縮小していくのだろう。まして消費税の重しがずっしりと効いてくる来年以降は何らかの手を打たないと、高額なだけに住宅需要とは壊滅的な打撃を受けるのは間違いない。
これに追い打ちをかけるのが少子化。すべての経済・社会の事象・現象に少子化の影がおおいかぶさって見えるようだ。

好日に

好日や売れ残りたる秋の苗

介護用品を求めてホームセンターに行った。

色とりどりの秋の花に混じって、わずかばかり秋植の苗が売れ残っている。菜園の手入れもろくにしないまま時期を逸してしまったようだ。

入るを楽しむ

秋冷や湯加減少し上げてみる

むかしと違って、風呂に入りながらにして湯加減を自分でコントロールできるとは便利なものである。

夏よりは湯温も高くして、バスタブに浸かる時間も随分長くなった。
風呂というものは、夏は湯上がりを楽しむものであるが、秋から冬にかけては湯に浸ること自体を楽しむものなんですね。

満一年

角切りやはや一年の奈良暮らし

明日から三日間鹿の角きり神事が開催される。

春から夏にかけて角が生えそろった牡鹿を捕らえ、角を切り落として神前に供える行事だが、これが行われる頃は秋たけなわである。
今月20日で奈良暮らしを初めて満一年になる。やりたいことの半分も消化してないが仕方あるまい。それに、あまりせかせかとした暮らしぶりは当地では似合わないのだから。