贈り贈られ

枝豆の走りの靑を届けけり

密な状態になってきたので、早めに収穫することにした。

実の入りで言えば七分の出来だが、それを割り引いても二人では食べきれない嵩がありそうだ。
そこで、いつもお世話になっている菜園仲間にもお裾分けとなる。
するとまたトマトなどのお返しがあったり。
夏野菜は今がピーク。ミニトマト、ピーマン類が冷蔵庫に収まりきれないくらい採れる。
そうなると、迷惑を承知で両隣のお家にもらっていただこうという話しになる。
帰省時のお土産などもいただくのでそのお返しという意味でもないが、それくらいしか思いつかないのである。

未熟

枝豆の殻堆く生返事

ちょっと早かったようである。

丹波黒豆の枝豆の旬は10月である。
緑の豆にうっすら紫がかったころが最高にうまい。
手で触れてみて十分膨らんだと思ったのだが、食べてみると味も香りも乗っていなかった。そう言えば豆の色もまだ青くあと10日くらい早かったようである。
ともあれ、一回きりの量だったので夕食時にたちまち鉢が空になった。

保証

枝豆の指なめ渇きおぼへけり

畑から食べるだけの枝豆を収穫してくる。

コンパニオンプランツとしていろいろな野菜といっしょに植え付けているので成長もまちまちである。
除草シートにおおわれて何年も耕作されてなかったので土が痩せている。そこで土が育つまではこうして豆類をセットにして育てるのである。豆類の空気中の窒素を土の中に取り込む特技を利用してである。
他には落花生やインゲンなどがある。
こうした栽培を何年かくりかえしくりかえしちょっとずつ土を肥やそうというのである。気の長い話である。
えたいのしれない堆肥、化学肥料は使いたくないので、草を敷き込んだり糠をまいて土を動かさず微生物を育てるのである。土を育てるとは微生物を育てることと言っていい。土を動かさないということは耕さないこと。生臭坊主にはちょうどいい。五年もすればどんな野菜でも育てられるような土を目指している。
そのとき身体が動くかどうかはもちろん分からない。命だって保証はないのだから。

舐め舐め

枝豆やこの金剛の塩の粒

枝豆と塩。

これは切り離せない組み合わせ。
塩があるから麦酒も冷酒もさらにすすむ。
居酒屋で出されるものにはおそらく寸前にふりかけられると思われる塩粒が浮いていて、これがアピタイザともなって酒が進むのだ。
こうなると相当塩分が高くなるので、あらかじめ塩茹でされている家ではまずこんな食べ方はしない。
指まみれになった指を拭き拭き、舐め舐め、みるみる殻がうずたかく積もってゆく。
居酒屋とはまた違う枝豆の食い方。
秋の季語とはいうが、いまどきは早くから出回るので期間は長い。

丹波か

到来の枝豆生りし土思ふ

それは見事な豆だった。

味が濃厚である。
それに、粒が大きい。これは、ただの丹波ではないのではないか。
こんなうまいものが、ただ塩茹でするだけのレシピでいただけるとは、素材自体がよほどいいにちがいない。
豆類は概して、肥料は少なくていい。とくに枝豆はほとんどやらなくていいと聞くが、それも土壌がいいという前提である。
暑さ、寒さにまけず堆肥を施したり、土の手入れを怠らない不断の努力のたまものだろう。
そのままいただいたり、サラダに入れたり、グラタンに混ぜるなど、いろいろな食べ方を楽しませてもらった。

畑の主は、拙ブログにもコメントをいただいている渓山さんである。
ごちそうさまでした。

丹波の黒豆

枝豆の薄皮黒し丹波もの

丹波の黒豆を夏至の頃播種したものが、ちょうど収穫時期を迎えた。

とりあえず枝豆用にと2本ばかり抜いてきたが、やや黒味がかった薄皮に包まれて大きな粒が鞘におさまっている。食べ頃を過ぎたかと心配していたが思ったよりは柔らかい。この分だとあと1週間ほどずらしても問題ないだろう。
ただ、残りは煮物用にとっておく予定だ。